Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

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The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-343- 【Piggies】

ハープシコード



【 Piggies 】 -8-

 


クリス・トーマスはどのようにビートルズのメンバーと仲良くなったのか。

 


【資料】

1968年9月19日
Piggies
第1回録音
1~11テイク

Piggiesのベーシック・リズム・トラックを11テイク録音
トーマスのハープシコード、ジョージのアコースティック・ギター
リンゴのタンバリン、それにポールのベース

(The Complete Beatles Recording Sessions P.195)

 


最初のセッションでベーシック・リズム・トラックを11テイク録音
クリス・トーマスとジョージ、リンゴ、ポールの構成だった。

 


【年表】

1968年9月9日
クリス・トーマスのプロデューサーとしての初日
ポールがクリスに凄む
「君が僕らをプロデュースしたいならそうすればいい。
もしそうでないなら、追い出されても文句言うな」

1968年9月16日
Glass Onion
ポールとクリス・トーマスがユニゾンでリコーダーを吹く

1968年9月19日
Piggies
クリス・トーマスハープシコードを弾く

 


9月9日にクリスがプロデューサーとなる。
同日にクリスがポールにすごまれる。

それから1週間後の9月16日Glass Onionで
クリスとポールは一緒にリコーダーを吹いている。

クリスは人懐こい性格なのだろう。
驚くくらい速い二人の急接近だ。

9月19日Piggiesの録音でクリスはハープシコードを弾く
クリスは演奏に参加することで録音に深く関わっていく。

 


【資料】

クリス・トーマス

最初に認めてくれたのはジョージだった
Piggiesを録音していた日、スタジオにあった
ハープシコードを見て閃いたトーマスは
イントロにハープシコードを入れてみては?と
ジョージに進言。
おそるおそるプレイしたのが採用になり
それからはジョンにもポールにも楽器が弾けるアシスタント
として重宝がられた

ザ・ビートルズ・マテリアル vol.1 P.110)

 


Piggiesを録音していた日にクリスはハープシコードを提案した。
クリスはおそるおそる提案したが採用された。

Piggiesハープシコードを弾く3日前にクリスは既に楽器を演奏している。
Glass Onionのリコーダーだ。

この時にポールと一緒に演奏したことでポールとの距離は縮まっている。
その流れでクリスはジョージにハープシコードを勧めた。

 


【インタビュー】

クリス・トーマス

ジョージはハープシコードを使ったらどうかという僕の
イデアに賛成して、僕が弾くといいと言った。
それで僕が弾いたんだけど、彼と2人でハープシコード
いじっているとき、ジョージが別の新曲を聴かせてくれた
後にSomethingになる曲さ。

(The Complete Beatles Recording Sessions P.194)

 


クリスはこの時のことをよく覚えている。
後のインタビューでこの時のことを話している。

ジョージにハープシコードを勧めたら賛成してくれた。
僕が弾くといいと言ってくれたので弾くことになった。

二人でハープシコードを試していた時にジョージが
新曲「Something」を聞かせてくれた。

クリスは最も早くSomethingを聞いた人間だ。
この時のSomethingはまだ未完成だったかもしれない。

完成ヴァージョンとは異なるものであっただろう。
クリスはできたばかりのSomethingの弾き語りを聞く。

ジョージはクリスに好感をもったからこそ聞かせたのだろう
クリスがプロデューサー代理になってまだ10日だ。

こんなに早く仲良くなったのはクリスが楽器を弾けたからだろう。
弾けただけでなく演奏して収録された。

ビートルズのメンバーにとってクリスはミュージシャンと映った。
自分達と同じ演奏する側だった。だからこそ急速に仲良くなったのだろう。

 


【資料】

セッションはスタジオ2で始まったがハープシコードがスタジオ1に
あったので急遽スタジオ1に変わった。
ジョージはクリス・トーマスハープシコードを弾くように言った。
8トラック・テープはスタジオ2にしかなかったので
4トラック・テープで11テイクを録音した。

ジョンはセッションに参加していたが演奏はしなかった。
クリス・トーマスハープシコード
ジョージがガイド・ボーカルとアコースティック・ギター
ポールがベース、リンゴがタンバリンだった。

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.213)

 


セッションはスタジオ2で始まった。
スタジオ2には8トラック・テープがあった。

ハープシコードがスタジオ1にあったので急遽スタジオ1へ移動した。
スタジオ1には4トラック・テープしかないので4トラック・テープで録音した

今までの録音ではADTのために4トラック・テープを使用していたが
この曲で4トラック・テープを使用したのはスタジオが理由だ。

ジョンは録音現場にはいたが演奏はしていない。
演奏はクリスのハープシコード

ジョージのガイド・ボーカルとアコースティック・ギター
ポールのベース、リンゴのタンバリンだった。