The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-287- 【Wild Honey Pie】
【 Wild Honey Pie 】 -7-
【まとめ】
「White Album」セッションでの録音19曲目
○
Wild Honey Pie について
全てポールの演奏だった。
ギターを重ねドラムをオーバー・ダブした。
パティはこの曲を気に入っていた。
これでジョージはポールの曲に4曲連続で参加していない。
Hey Judeでギターを削られてからこの曲までずっとだ。
ポールが本番の録音でドラムを叩いたのは3曲目。
ポールの曲では3曲連続だ。
○
ビートルズの状態について
ポールが2曲続けて自らドラムを叩いているセッションの現場に
リンゴは遭遇した。
リンゴは動揺しただろう。
リンゴが最も嫌うこと、他人がドラムを叩くことが目の前で展開していた。
ジョンはポールの一人多重録音を受け入れてなんかいない。
ジョンはいつも悲しみ傷ついていた。
ポールの一人での録音をジョンが嫌だったこと、
ポールがドラムを叩くのをリンゴが嫌だったこと
ジョンとマーティンの敵対関係
この3つが8月20日の対面時に強い緊張が走った理由だ。
ジョンにJuliaを一人で録音をしたという自覚はない。
一緒にバンドを続けられないとさえ思ったかもしれない。
少なくともポールに失望し距離ができただろう。
原因のほぼ全てはポールだ。
こうしてジョージは逃避した。失踪したのだ。
ジョージはギターの演奏をさせないポールから気持ちが離れていった。
リンゴはポールがドラムを叩くことに衝撃を受けていた。
ジョンはポールが一人で録音することに悲しんでいた。
ポール対ポールに不満を持つ3人という図式ができた。
リンゴは疎外感を味わっただろう。
リンゴにとってはバンドの一員として存在の危機だ。
ジョンが前衛に夢中になっていたようにポールは一人多重録音に
夢中になっていた。