The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-325- 【I Will】
【 I Will 】 -9-
リンゴはなぜ参加したのか
○
【資料】
リンゴはちゃんとドラムセットに座り、シンバルとリムショットを
中心にプレイしている。
バスドラは1拍目に軽く入れ、1番と2番の間やサビの前後に強めに
踏んでいる。そして唯一のフィルが最後のI Willの後にバスタムの
プレイで聴くことができる
(全曲解明!!ビートルズサウンズ大研究(下) P.86)
:
リンゴはドラムセットに座って演奏した。
そしてシンバルとリムショットを使っている。
バスドラを1拍目に入れている。
そしてフィルを最後に入れている。
リンゴはきちんと正式に演奏している。
ジョージは参加していないしジョンは打楽器だけ。
後はポールの弾き語りだった。
でもリンゴはドラムセットに座り本格的に演奏した。
リンゴは真摯にバンド演奏に向き合っている。
そこにはもう一切自分以外にはドラムを叩かせないという決意がある。
○
【資料】
ジョンがウッド・ブロックという打楽器を叩き、
リンゴはドラムの金属系部分(リム・ショット、トップ・シンバル)
を軽く叩きバス・ドラムを軽く小節の頭に入れている。
また、エンディングぎりぎりにタムのフィルを入れている。
マラカスもリンゴのオーバー・ダビング
:
ジョンは打楽器のみ
リンゴは正式なドラムとマラカスもオーバー・ダビングした。
もともとポールの弾き語りとされていた曲だった。
それはジョージが参加していないことにあらわれている。
○
【資料】
ジョージが演奏に参加していない曲
1 Revolution 1
2 Don't Pass Me By ★
3 Revolution 9
4 Blackbird ★
5 Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey
6 Good Night ★
7 Ob-La-Di,Ob-La-Da
8 Revolution
9 Cry Baby Cry
10 Helter Skelter
11 Sexy Sadie
12 While My Guitar Gently Weeps
13 Hey Jude (★)
14 Not Guilty
15 Mother Nature's Son ★
16 Yer Blues
17 What's The New Mary Jane
18 Rocky Raccoon ★
19 Wild Honey Pie ★
20 Back In The USSR
21 Dear Prudence
22 Glass Onion
23 I Will ★
★:ジョージが演奏に参加していない曲
:
これまでジョージが演奏に参加していない曲のリスト
ジョンとポールがリンゴに歌わせた曲であるDon't Pass Me By
Good Nightを除くと全てがポールの弾き語りの曲だ。
そのうちほとんどがポールの一人多重録音でもある。
I Willもこれらの曲の系譜にある。
ポールの弾き語り、一人多重録音の曲である。
だからジョージは参加していないしジョンは見守っていた。
リンゴも参加しないはずだった。
I WillはBlackbird、Mother Nature's Sonのように
ポールの弾き語り、一人多重録音になるはずだった。
○
【資料】
ポールの生ギターとジョンとリンゴのパーカッションだけである。
リンゴはマラカスとシンバルだが、そのシンバルというのは
トップシンバルだけをスティックで叩いて軽い音をだしている
ただしこの曲にジョンとリンゴが参加したかどうかは微妙なところで
これらのパーカッションはポールが担当している可能性もある
(The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.38)
:
ここで疑問をはさんでいるようにリンゴでなくてもドラムは叩けただろう。
ポールでも叩けただろう。
もしかしたらドラムはない予定だったかもしれない。
でも実際にはドラムはリンゴが叩いた。
それはリンゴがバンド脱退という衝撃的な出来事で自分の意志を示したからだ。
ドラムスを他の人には叩かせない。ドラムスは自分のものだ。
そのリンゴの意志がポールに伝わっていたからドラムはリンゴが叩いた。
この曲でリンゴがドラムを叩く。今後ポールはもうドラムを叩かないだろう。