The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-242- 【Hey Jude】
【 Hey Jude 】 -25-
【まとめ】
「White Album」セッションでの録音13曲目
○
Hey Jude について
ジョンとポールは協力してこの曲を作った。
最初からシングル用の曲として書かれた。
Hey Judeを完成させた時フランシーは現場にいた。
歌詞は最初、ジョンの息子ジュリアンに向けて歌われた。
少なくとも最初の部分はジュリアンを考えて浮かんだ言葉だ。
意気消沈したポール自身を慰めるための歌
TVで発表するジェーンをみてポールは精神的に落ち込む。
その落ち込みがHey Judeを閃かせた。
Hey Judeはジェーンとの別れの歌だ。
7月26日にジョンとポールで完成させたときにアレンジも完成させていた
リハーサル・テイクにてジョージのギターは演奏がなかった
ポールがジョージにギターを弾くのをやめさせた
マーティンはプロデュースはさせてもらえないがスコアは任される
ジョージは全曲にリード・ギターを弾いて録音した。
ただミックスの段階でほとんど消されてしまった。
ジェーンを失った失意の中でポールはHey Judeを書いた。
ジェーンを失った悲しみ、後悔、苦悩の情念がポールにHey Judeを書かせた。
歌詞の内容はその時のリンダとの恋の逡巡だった。
○
ビートルズの状態について
7月26日ジョンとポールの協力関係は揺らいではいない。
二人の協力関係は個人の利害関係を超越したものだ。
7月1日にジョンとオノ・ヨーコは交際を宣言した。
ジョンは社会と対峙していた。
7月20日、ポールはジェーンと破局。
ポールのプライベートも混沌と叛乱の渦中だった。
ジュリアンは自宅を母と共に追い出され父が新しい恋人と交際宣言するのをTVで見る。
1968年7月29日ジョンとポールの仲は悪くなってはいない。
このセッション時のユーモアのあるやり取りから仲のよさが伝わってくる。
ジョージが演奏を止められたことを非常に強く不満に思っていた
ジョージはポールを必要としたがポールはジョージのギターを消す。
ジョージにとっては屈辱だった
ポールは自覚している。
確かにギターを弾くなというのはジョージへの侮辱だ。
侮辱だと自覚してもポールはしてしまう。
ジョージはベースを持ってプロモーション・ビデオに臨んだ。
ベースを弾いているふりをした。
大ヒット・シングルでの自分の演奏をカットされ
他のメンバーが弾いたベースを弾いているふりをする。
リード・ギタリストとして最大の屈辱だっただろう。
屈辱を与えたポールにジョージは怒り憎悪を感じただろう。