The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-261- 【Yer Blues】
【 Yer Blues 】 -5-
ジョージのギターソロの素晴らしさについて
○
【資料】
この曲は、左のリンゴのドラムに応えるジョンの
右のリード・ギターとともに入って行く。
Even hate my Rock'n Roll
このあとギターのソロがつづきギターソロの最初の方はビートの裏に
なってしまい、まるで水面下で聞いているようなワープした感じだ
おそらくジョージのものと思われる
(ビートルズ全曲解説(ティム・ライリー著) P.309)
:
この曲はリード・ギターが素晴らしい。
それもジョンとジョージの2人によるリード・ギターだ。
この間奏の素晴らしさ。
この曲のピークはここだ。
2人のリード・ギターとベースとドラムが奇跡の混沌を作っている。
ジョンがバンド演奏に情熱を持っているからこそ出来上がったものだ。
この曲のビートルズのバンドとしての演奏は最高だ。
陰りはみられない。
ジョン主導のバンド演奏は最高のレベルを保持している。
バンド演奏での奇跡をおこしている。
ポール主導でのバンド演奏であるHey Judeとは異なっている。
ジョージのギターはミックス段階で削除されていてバンド演奏ですらない。
ポールはジョージのギターが未熟だから削除したのではない。
自分の頭の中で鳴っている音ではなかったから削除した。
バンド演奏での奇跡よりも自分で想定していた音を優先した。
ポールがメンバー4人でのバンド演奏から離れていっていたということだ。
○
【資料】
ジョンはエレキを2回録音している。
一つは右から2本聞こえるものの1本。
コード弾きではない、単音でチョーキングを入れたものだ。
Even hate my Rock'n Roll
の後からリフを弾きそのままの音で間奏に入っている
もう1本のジョンのギターというのは間奏で左から
聞こえるリフを弾いているものだ。
音色はジョンのものなのでオーバー・ダビングと判断
ジョージはコードバッキングが主である。
完奏ではジョンのものと違い高く鋭い音で弾きまくっている
(全曲解明!!ビートルズサウンズ大研究(下) P.91)
:
間奏での最初のリード・ギターはジョンだ。
間奏の途中で交代する高く鋭い音のリード・ギターがジョージだ。
このジョージのリード・ギターが素晴らしい。
この曲のピークである間奏の中でもピークだ。
ジョージはどんな気持ちでこのリード・ギターを弾いたのか。
Hey Judeでギターを削除されNot Guiltyが不甲斐ない結果となった直後の演奏だ。
このギターにはジョージの怒り、不満、悲しみが込められている。
ジョンのギターに続いて弾き始める最初から絶頂を極めている。
間奏ではジョンとジョージの2本のリード・ギターとは別にリフを弾くもう1本のリード・ギターが左に聞こえる。この資料ではジョンのオーバー・ダビングとしている。
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【資料】
ジョンは間奏でギターのコードのバリエーションで
2拍3連を延々と繰り返すフレーズを弾き続ける。
ジョンがAll My LovingのカッティングやYou Can't Do ThatやThe Endの間奏など
ビートルズの初期から後期まで弾いていた得意のカッティング・フレーズ
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ジョンのリード・ギターはジョンの得意のカッティング・フレーズ
それは初期から弾いてきたフレーズだ。