The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 87- 【Good Night】
【 Good Night 】 -9-
誰が素晴らしい4人の演奏を捨ててオーケストラにしたのか。
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【資料】
1968年7月2日
リンゴのリード・ボーカルとハーモニー・バック・コーラスを新たに加える。
ジョージ・マーティンがオーケストラのスコアを書くため第15テイクを持ち帰った
(The Complete Beatles Recording Sessions P.173
:
7月2日、2日目の録音。録音が終わった後に
ジョージ・マーティンがオーケストラのスコアを書くことが決定した。
2日目の演奏は初日の4人のメンバーによる演奏を発展させたものだった。
ジョンのギター、ジョージとポールの楽器とリンゴのボーカル
とてもいい演奏とボーカルだったが全ては破棄された。
ジョンは2日目の演奏をしていく中でオーケストラを思いついた。
4人で演奏しているからこそ生まれていたせっかくのマジックを捨てた。
厳粛な敬虔な雰囲気が生まれていたがジョンは捨ててしまった。
○
【資料】
6月28日の演奏はとてもよかったがジョンはもっと大仰でおおげさなアレンジを求めた。
リハーサルの後第6~15テイクを録音した。
ジョージがオーケストラのスコアを書くために第15テイクを持って帰った。
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.192)
:
6月28日というのは初日の演奏。
ジョンのギターとリンゴのボーカル、ポールのピアノ、ジョージのマラカスだった
2日目の録音が進むにつれてジョンは他のアレンジを考え始めた。
次第に大仰でおおげさになっていく
最後にはジョンのギターも含めてバックを全て捨て去り
代わりにバックはオーケストラにすることになった。
誰が素晴らしい4人の演奏を捨てたのか。
誰が4人の演奏を捨ててオーケストラのみをバックにすると決定したのか。
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【インタビュー】
ジョン
ホワイト・アルバムはただ「これは僕の曲だ。僕らはこんな風にやろう。あれは君の曲
だ。君たちはそんな風にやるんだね」という風にやっただけなんだ。
(Beatles Anthology 書籍 P.305)
:
これがWhite Albumのセッションでの新しい決まり事だった。
ルールだった。
この新しい決まり事を決めたのはジョンだろう。
ジョンは自分の曲をもう台無しにされたくなかった。
ジョンは自分の曲のプロデューサーになりたかった。
だからこの新しい決まりを作った。
アレンジは作曲者が決める。
ジョージ・マーティンに口を出させない。
ジョンが自分の曲をジョージ・マーティンから守るために作成した決まり。
だから4人の演奏を捨ててオーケストラにするのを決定したのはジョンだ