The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 86- 【Good Night】
【 Good Night 】 -8-
初日の演奏をアンソロジーで聞く
○
【資料】
ごく初期のセッション風景をかいま見る。
ビートルズの4人とジョージ・マーティンが活発に意見を交わしあっていることから、
曲が形をなすまでの過程で全員が協力しあっていたようすがわかる。
テイク番号がついていないのでリハーサルテイクなのだろう。
(CD版 Anthology3 CD付属解説書 P.11)
:
これが「CD版 Anthology3」で聞けるテイクの解説だ。
このテイクは初日(1968年6月28日)のリハーサル・テイクだとしている。
実際にCD版 Anthology3を聞いてみても上記の通りであることがわかる。
メンバー全員とジョージ・マーティンが意見を交わしあっている。
意見を交わしあっているということはアレンジが決まっていないということ。
ジョンのギターとリンゴのボーカルは決まっていたがそれ以外が決まっていない。
アレンジが決まっていないということはEsher Demos(イーシャー・デモ)で
デモが録音されていないということ。
この曲はEsher Demosでのデモが紛失などで残存していないのではなく
Esher Demosでデモが録音自体されていないとなる。
Esher Demosを行った理由はジョージ・マーティンにアレンジ面で
口を出させないということが理由だから、この曲ではジョンの思惑は失敗している
Esher Demosより後、今はまだ根拠がないがおそらくこの録音初日に
かなり近い時にジョンはこの曲を作成したのだろう。
○
【資料】
ジョージ・マーティンはジョージにカウントするように言った。ポールが新しいイント
ロを思い出した。その後、彼らは静かになった。
リンゴはメロディーを甘く歌い、ポールはピアノでコードを演奏し、
ジョージはシェーカーを鳴らした。
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.192)
:
全員で演奏をしている。
リンゴを中心にしてメンバーとスタッフ全員がリンゴをやさしく包み込んでいる。
ジョージ・マーティンは今まで退けられていたのがアレンジの機会を得て
嬉しいのだろう。積極的に関わっている。
4人のメンバー全員がいい関係で取り組んでいる。
スタッフも意欲に溢れている。全員がいい関係だ。