Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

ビートルズ・ファンがビートルズについて調べたことを書くブログ

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-363- 【Happiness Is A Warm Gun】

アルバム 「Live At The Star Club, Hamburg, 1962」



【 Happiness Is A Warm Gun 】 -16-

 


コーラスは本当に3人なのか。ジョン一人ではないのか

 


【年表】

1968年9月25日
第3回録音
オーバー・ダブ
完成

 

:
第3回録音のオーバー・ダブでリード・ボーカルとバック・ボーカルが
録られた。つまりボーカルは全て第3回録音のオーバー・ダブだ。

 


【資料】

第53テイクと第65テイクをつなぎ合わせたベスト・テイク
(これも第65テイクと呼ばれる)にオーバー・ダブ

ジョンのリード・ボーカル、ジョンとポールとジョージによる
bang bang,shoot shootのバック・ボーカル

(The Complete Beatles Recording Sessions P.196)

 


ジョンのリード・ボーカル、これは間違いない。
ジョンとポールとジョージによるバック・ボーカル

バック・ボーカルはジョンとポールとジョージの3人だ。
他の資料を見ても最新の資料も含めて全てそうだ。

資料的にこの3人がバック・ボーカルを歌ったのは間違いない。
この結論はおそらく今後もずっと揺らがないだろう。

でも実際に聞いてみての結論はどうだろうか。
参加はしていても一部のみでほとんど歌っていないということもある。

バック・コーラス部分だから難しい。確実な答えはでない。
実際に聞いてみての意見を掲載した資料をみて一応の結論を出したい。

 


【資料】

コーラスはポールとジョージが担当しているというのが通説だが
この曲はまちがいなくジョン一人による多重録音である。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.34)

 


この資料が出版されたのは1989年であり、現在使用される詳細な
ビートルズの公式資料が出版される直前のことである。

だからこの資料で「まちがいなく」と書かれているのは資料から間違いない
ということではなく実際に聞いてみて間違いないということである。

この資料ではバック・ボーカルはジョン一人であり
ポールとジョージはコーラスに参加していないとある。

 


【資料】

ボーカルだが、ソロはもちろんのことコーラスもほとんど
ジョンの声なのだ。

ほとんどと言ったのにはわけがある。I need a fixのブロックで
ニゾンの高いパートのみポールが確認される。

声の揺れ具合や語尾の発音の仕方がポールだ

最後のbang bang,shoot shoot の4声のコーラスにはもしかしたら
ポールやジョージも入っているかもしれないが、
ジョン一人の公算が強い

ポールとジョージはコーラスではほとんど参加していない

(全曲解明!!ビートルズサウンズ大研究(下) P.76)

 


この資料が出版されたのは1996年。詳細なビートルズの公式資料が
出版された後だ。

だからこの資料の筆者は公式見解ではコーラスはジョン1人ではなく
3人だということを知った上で発言している。

何度も何度も聞き返しコーラスを一つずつ確認していったのだろう。
その結果がほとんどのコーラスはジョン1人というものだった。

ただI need a fix の部分はほとんどはジョンのバック・コーラスだが
一部にポールのバック・コーラスが入っているとしている。

最後のbang bang,shoot shoot はほとんどはジョンのバック・コーラス
もしかしたらポールやジョージも入っているかもしれないとしている。

全てのバック・コーラスが主にはジョンのもの。一部にポール、
最後のコーラスにジョージの参加も否定はできないということだ。

実際に聞いてみるとI need a fix の部分で
「uptown」と歌うコーラスにポールの声を感じます。

I need a fix の部分にはポールのコーラスが入っていると私も
感じるのでここではこの資料の意見を採用します。

 


【資料】

Mother Superior ・・・
ここの高いハモリは明らかにジョンだね。

(全曲解明!!ビートルズサウンズ大研究(下) P.77)

 


Mother Superior jump the gun の部分のバック・ボーカル
明らかにジョンだとしている。

 


【資料】

おそらくジョージのダブル・トラックとおぼしきコーラス
最後から5行目のBecauseと歌うとすかさずジョージがバトンタッチして
happinessと歌うあたりの演出はまさに鳥肌もの

(ビートルソングス研究読本 P.32)

 


他の資料では全く違う解釈をしている。
Becauseと歌うとすかさずジョージがhappinessと歌う

つまりHappiness is a warm gun の部分のコーラスが
ジョージ1人での多重録音であるとしている。

主にジョンのバック・コーラスだという意見に対して
ジョージ1人でのバック・コーラスだという意見がでてくる。

確かにこれくらいジョンとジョージの声質は似ている。
バック・コーラスではどちらの声かわからなくても不思議ではない。

ここではバック・コーラスだがメインボーカルでも
どちらの声かわからない曲がある。

映像版 Anthology 2に入っているRed Hot がそうだ。
Red Hotは全ての資料でジョンのボーカル曲だと明記している。

でも映像版 Anthology 2のRed Hot を何度聞いても
ボーカルはジョンではなくジョージに聞こえる。

少なくとも映像版 Anthology 2でのRed Hot のボーカルは
ジョージではないだろうか。

全ての資料がどんな根拠があってRed Hotのボーカルを
ジョンだとしているのかは不明だ。

でも残存しているRed Hotの音源はこの音源しかないのであるから全ての資料
の作成者はこの音源を聞いたうえでボーカルをジョンとしていることになる。

でも実際に聞くとボーカルはジョージだ。私はRed Hot では
ジョージがジョンの声を模倣しているのだろうと思っている。

ジョージはジョンのように歌いたいと初期は思っていたであろうからだ。
事実、特に初期のジョージのボーカルにはジョンにそっくりな曲がある。