The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-295- 【Back In The USSR】
【 Back In The USSR 】 -8-
第2回録音、リンゴ以外の3人全員がドラムを叩いたことについて
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【資料】
1968年8月23日
第2回録音
翌日リンゴ不在で
第5テイクにオーバー・ダブ
ポールのピアノ、ジョージのドラム
ジョンのベースは消した。
これからリダクションして第6テイクとし
ポールのリード・ボーカル、ジョンとジョージのバック・コーラスと手拍子
4つ目のトラックにはポールとジョージのベース、
ジョンのスネア・ドラムを入れた。
結果的にリンゴ以外の3人全員のドラムが入った。
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.205)
:
翌日もリンゴは不在だった。
昨日の第5テイクをテープスピードを落としてオーバー・ダブした。
オーバー・ダブしたのはポールのピアノとジョージのドラム。
この二つの楽器を録音するためにテープスピードを落とした。
ベーシック・リズム・トラックに録音していたジョンのベースは消した。
理由は言及している資料がないが、気に入らなかったのだろう。
オーバー・ダブをした後にリダクションして第6テイクを作成。
テープスピードを早めてベーシック・リズム・トラックのキーに合わせる。
そしてポールのリード・ボーカルとジョンとジョージのバック・コーラスと
手拍子を入れる
ポールとジョージのベース、ジョンのスネア・ドラムも入れて完成する。
ジョンはスネア・ドラムだけなのでテープスピードを遅くしなくても叩けた。
ここまでの録音の流れをみてもピアノとドラムを録音しやすいように
第5テイクのテープスピードを遅くしたとする説は辻褄が合っている。
リンゴが参加していないこの曲の録音でリンゴ以外の
3人全員がドラムを叩いている。そんな曲はこの曲だけだ。
3人はリンゴが不在であることを気にしていないし
リンゴ不在の録音を楽しんでいる。
映画「A Hard Day's Night」でスタッフがドラムを触ったことにリンゴが
不機嫌になりジョンがIf I Fellを歌い始めるシーンがある。
リンゴがドラムを他人に触られると不機嫌になるのは全員が知っていること
だったのだろう。日常的によくあったことだったのだろう。
同映画でリンゴがバンドを離れ一人で外出するシーンがある。
これも日常的にリンゴは不機嫌になると黙って外に出たのかもしれない。
だから3人は気楽に考えたのだろう。
いつものことだからすぐに帰るだろうと考えたのだろう。
いたずら心もあったのだろう。リンゴがドラムに自信喪失して出て行った時に
3人全員がドラムを叩くという悪い冗談を実行する
○
【資料】
1968年8月23日
第2回録音
完成
このセッションではさらに2つのドラム・トラック、
2つのベース・パート、2つのリード・ギター
ピアノ、リード・ボーカル(ポール)
ビーチ・ボーイズ風のバック・ボーカル(ジョンとジョージ)
手拍子をオーバー・ダブ
(The Complete Beatles Recording Sessions P.188)
:
2つのドラム・トラックはジョージのドラムとジョンのスネア・ドラム
2つのベースはポールとジョージ
2つのリード・ギターとは何だろう。ベーシック・リズム・トラックでは
ジョージが弾いている。あとの1つは誰かが弾いているのだろうか。
ピアノはポール、リード・ボーカルはポール
ビーチ・ボーイズ風のバック・ボーカルはジョンとジョージだ。
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【資料】
最初の数テイクはベーシック・トラックでポールがドラムスを担当している
後にさらに2つのドラム・トラックがオーバー・ダブされた
3つのベース・パートはそれぞれジョン、ポール、ジョージがプレイ
またポールとジョージが共にリード・ギターを弾いた。
(The Complete Beatles Recording Sessions P.188)
:
3つのベースとあるがジョンのベースは消されたと前記の資料にはある。
ポールのリード・ギターの記載は前記の資料にはない。
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【資料】
オーバー・ダビング
ドラムが2セット(ジョンとジョージ)
ベースが2本(ポールとジョージ)
リード・ギターが2本(ジョンとポール)
リード・ボーカルとピアノ(ポール)
バック・コーラス(ジョンとジョージ)
手拍子
(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.359
:
この資料でもポールがリード・ギターを弾いている。
ポールがリード・ギターを弾いたかどうかだけが確定できない