The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-294- 【Back In The USSR】
【 Back In The USSR 】 -7-
第1回録音の演奏のテンポはイーシャー・デモより速かったのか
○
【資料】
1968年8月22日
第1回録音
5テイク録った
リンゴを除いたメンバーで録音した。
(Complete Beatles Audio Guide P.114)
:
録音初日に5テイク録音した。
リンゴは失踪して不在だった。
○
【資料】
1968年8月22日
第1回録音
第1~5テイク
ベーシック・リズム・トラック
ファースト・ドラムス(ポール)
ファースト・リード・ギター(ジョージ)
ファースト・ベース(ジョン)
のみが録音された
あとのパートはすべて翌日のセッションでオーバー・ダブ
(The Complete Beatles Recording Sessions P.188)
:
ベーシック・リズム・トラックを作成した。
3人で一緒に演奏した。
ポールがドラムを叩きジョージがギター、ジョンはベースだった
この日はこの演奏を5テイク録って終了した。
○
【資料】
White Album(スーパー・デラックス・エディション 2018)
5-10曲目
テイク5-インストゥルメンタル・バッキング・トラック
驚きのテイク
完成版の元になったインスト・テイクだがキーが1音低く
テンポも遅い。
何かの楽器を加えやすくするためにテープ速度をおとしたのだろうか
(レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.93)
:
第5テイク
スーパー・デラックス・エディション 2018の5枚目10曲目で聞ける
ポールがドラム、ジョージがギター、ジョンはベース
ベーシック・リズム・トラックでボーカルは入っていない。
ここで聞ける第5テイクはオーバー・ダブされ完成されてアルバムに収録された
ただ、アルバム収録ヴァージョンと比べてテンポが遅くキーが低い。
そこでこの第5テイクとイーシャー・デモのヴァージョンを比べてみる。
そうするとテンポは同じだった。キーも同じだ。
イーシャー・デモと同じように演奏して第5テイクを録音。
オーバー・ダブした後にピッチを上げてキーを高くしたのだろうか。
それともイーシャー・デモよりもキーを上げてテンポも上げて演奏して録音。
それをテープスピードを落としてオーバー・ダブをしていく。
このテープスピードを落としたものが第5テイクとして(スーパー
・デラックス・エディション 2018)に収録されたのだろうか。
ベーシック・リズム・トラック(テイク5)はイーシャー・デモのテンポで
録音されたのか、アルバム収録ヴァージョンのテンポで録音されたのか
ということになります。
資料を調べたのですが明記された資料はありませんでした。
こんな複雑なことをするのはなんのメリットがあるのだろうか。
それはおそらくテンポの速い状態では楽器を演奏できなかったから。
まずポールのピアノ。速すぎて弾けなかった。
あとジョージのドラム。慣れていないので弾けなかった。
この2つの楽器を演奏しやすいようにテンポを遅くした。
この資料では「テープ速度をおとした」のではないかと記載している。
つまり、ベーシック・トラック(テイク5)はアルバム収録ヴァージョンの
テンポで録音され、その後にテープ・スピードを落とされたとする説です。
ここではこの資料の説を採用します。
ベーシック・トラックはアルバム収録ヴァージョンのテンポで録音された。