The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-302- 【Dear Prudence】
【 Dear Prudence 】 -4-
ポールのドラムは重ねられているのか
○
【資料】
Hey Judeで気をよくして、ビートルズはトライデント・スタジオを
再び使用した。
ジョンとジョージの3フィンガー・ギターとポールのドラムスで
第1テイクを録音した。
ポールのドラムは彼のベスト・パフォーマンスとなった。
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.206)
:
トライデント・スタジオで録音した。
8トラック・レコーディングだった。
ベーシック・リズム・トラックでポールがドラムを叩いた。
このドラムはオーバー・ダブはしていないのだろうか。
○
【資料】
今までの2倍のトラック数があるため、オーバー・ダビングでは
リダクションをしなくてよかった。
完成までに以下のオーバー・ダブをした。
2回のジョンのリード・ボーカル
タンバリンとパーカッション
ベース・ギター
エレクトリック・ギター
ピアノ
2回のバック・ボーカル
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.206)
:
オーバー・ダビングではリダクションをしていないとある。
様々な楽器と複数のボーカルがオーバー・ダブされている。
でもリダクションを一度もすることなく全てオーバー・ダブできた。
今までの倍のトラック数があったからだ。
ジョンのリード・ボーカルで2トラック
タンバリンとパーカッションで1トラック
ベースで1トラック
エレクトリック・ギターとピアノで1トラック
バック・ボーカルで2トラック
これでオーバー・ダブは7トラック
ベーシック・リズム・トラックをリダクションして1トラックにすれば
全部で8トラックで計算があう。
資料でそこまで細かく言及されてないので推定でしかない。
ただ、ベーシック・リズム・トラックをリダクションしなければ残りの
トラック数は5トラックになる。
上記のオーバー・ダブを5トラックで録音するのは不可能だ。だからおそらく
ベーシック・リズム・トラックはリダクションされているのであろう。
ベーシック・リズム・トラックがリダクションされているとなると
ポールのドラムをベーシック・リズム・トラックの時に重ねられる。
2日目以降のオーバー・ダブではドラムは演奏されていないので
重ねることができるのは第1日目の録音の時だけだ。
明記された資料がないので第1日目の録音時にポールのドラムが
重ねられているかどうかは厳密には不明だ。
○
【資料】
1968年8月28日
第1回録音
トライデント・スタジオで再度の8トラック・レコーディング
テイク数はたった一つ
数え切れないほどの録音がその1テイクになされた
ベーシック・トラックはジョージとジョンのギター、及びポールのドラムス
(The Complete Beatles Recording Sessions P.189)
:
ベーシック・リズム・トラックはテイク数は1回のみだ。
でも数え切れないほどの録音がその1テイクにされたとある。
この数え切れないほどの録音にポールのドラムも含まれているのではないか。
ポールはドラムを重ねることで修正したり修飾したりしたのではないか。
テイク数は1回だが時間はかかっている。初めての8トラック録音で
ポールのドラムも気に入るまで重ねて修正したとする方が自然である。