The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-301- 【Dear Prudence】
【 Dear Prudence 】 -3-
なぜトライデント・スタジオを使用したのか
○
【年表】
1968年7月31日
Hey Jude
トライデント・スタジオ
1968年8月28日
Dear Prudence
トライデント・スタジオ
1968年9月3日
While My Guitar Gently Weeps
アビー・ロード・スタジオ
:
8トラックで録音した曲の年表
トライデント・スタジオには8トラック・レコーダーがあった。
だから最初のうちビートルズはトライデント・スタジオでセッションした。
アビー・ロード・スタジオの8トラックはまだ使用不可だったからだ。
一番最初に8トラックが使われたのはHey Judeだった。リハーサルを
アビー・ロード・スタジオで行った後にトライデント・スタジオに入った。
その次に8トラックが使われたのはDear Prudenceだった。
Dear Prudenceは最初からトライデント・スタジオで録音が開始された。
8トラックが使われた3曲目はWhile My Guitar Gently Weepsだった。
アビー・ロード・スタジオでの初めての8トラック・レコーディングだった。
○
【資料】
1968年8月28日
第1回録音
トライデント・スタジオで再度の8トラック・レコーディング
テイク数はたった一つ
数え切れないほどの録音がその1テイクになされた
ベーシック・トラックはジョージとジョンのギター、及びポールのドラムス
(The Complete Beatles Recording Sessions P.189)
:
Hey Judeに続いて2曲目の8トラック・レコーディング
録音したテイク数は1テイクのみだった。
テイクを変えることなく第1テイクに何度も録音をした。
初めて8トラックを最初から使用するので録音方法を探ったのだろう。
Hey Judeの録音ではベーシック・リズム・トラックに4テイク録音した。
この時のベスト・テイクは第1テイクだった。
8トラックでは全ての楽器に1トラックを割り当てられるので弾きなおせる。
集中して第1テイクを録音し気に入らなければ弾きなおしたのだろう。
4トラック録音ではベーシック・リズム・トラックを同時演奏で録音した
次々にテイクを重ねていって全てを録音した。
White Albumではジャム演奏も全て録音してきた。
それが8トラックで録音方法が変わった。
それまでは同時演奏を納得できるテイクが録れるまで何度も繰り返した。
8トラックとなったこの曲では1テイクを録り後で修正していった。
○
【資料】
トライデント・スタジオでセッションを再開したが、まだリンゴは
いないままだった。
8トラックを駆使してジョージとジョンのギターとポールのドラムで
ベーシック・トラックを1テイクで録音し、楽器をひとつずつ
重ねていった。
(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.360)
:
リンゴは失踪したまま帰ってこない。
ビートルズはリンゴ不在のまま録音を続ける。
ベーシック・リズム・トラックはジョージとジョンのギターと
ポールのドラムだった。
ベーシック・トラックは第1テイクで完了した。
第1テイクに楽器をひとつずつ重ねていった。
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【資料】
Hey Judeで気をよくして、ビートルズはトライデント・スタジオを
再び使用した。
ジョンとジョージの3フィンガー・ギターとポールのドラムスで
第1テイクを録音した。
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.206)
:
Hey Judeで録音がスムーズにいったから再びトライデント・スタジオを使用。
確かにHey Judeはとても短時間で録音が終了している。
ベーシック・リズム・トラックのジョンとジョージのギターは
3フィンガー・ギターだった。