Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

ビートルズ・ファンがビートルズについて調べたことを書くブログ

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-352- 【Happiness Is A Warm Gun】

Mother Superior



【 Happiness Is A Warm Gun 】 -5-

 


ジョンは何を歌っているのか

 


【インタビュー】

質問

マザー・スーペリアが銃を飛び越えるというのは
何のことを言っているのでしょう。

 

ジョン

ぼくはヨーコのことをマザーとかマダムとか呼ぶんだ。
親しみを込めてね。
そのほかの言葉に意味はない。
彼女のイメージだけだ。

(プレイ・ボーイ・インタビュー1980完全版 P.330)

 


1980年にジョンがインタビューでこの曲の歌詞について話している。
このインタビュー部分は以下の歌詞についてのものだ。

Mother Superior jump the gun

Mother Superiorはオノ・ヨーコのことだとジョンは語っている。
ジョンはこの頃オノ・ヨーコを「マザー」と呼んでいた。

ジョンがオノ・ヨーコに何を求めていたのか。
「マザー」と呼んでいたことから明白だ。それは明らかに母親だった。

ジョンはオノ・ヨーコに母を求め母を投影していた。
オノ・ヨーコはジョンの母親であり当然恋人でもあった。

この曲は確実にオノ・ヨーコのことを歌っている。
オノ・ヨーコを普段「マザー」と呼んでいたジョンは

歌詞ではMother Superiorとした。
Mother(母親)とMother Superior(修道院長)の語呂合わせだ。

この歌詞では「マザー」以外は意味はないとジョンは語った。
Mother Superior(修道院長)もjump the gunもオノ・ヨーコからの連想だ。

 


【資料】

Mother Superior jump the gun
修道院長さん、あんたは早まったことをしたね)

というのは、ぜったいに堕落しないはずの女性としては
夢の地位とjump the gun(早まったことをする)

という銃にまつわる熟語とをむすびつけている

ビートルズ全曲解説(ティム・ライリー著) P.301)

 


jump the gunという熟語がある。
意味は(早まったことをする)だ。

曲のテーマであるHappiness Is A Warm Gunと共通して
「Gun」という言葉をもつ熟語jump the gunをくっつけた。

オノ・ヨーコはジョンにとって頭がいいというイメージだから
次々と素早く行動するオノ・ヨーコのイメージに合ったのだろう。

 


【資料】

この曲の後半に出てくるnobody can do me no harmは
「(お前がいれば)俺って最強!」

みたいなチンピラがいいそうな言葉
デヴュー前のように革ジャンを来たジョンが
「最高のオンナを手に入れたぜ!」と叫んでいるよう。

ビートルズは何を歌っているのか? P.64)

 


この曲はオノ・ヨーコを歌った曲だ。
その中でジョンはnobody can do me no harmと歌う。

ジョンはオノ・ヨーコを手に入れて万能感を感じたのだろう。
ジョンをずっと苦しめていたのは報われない母親への感情だ。

その母親への感情がオノ・ヨーコによって行き場を手に入れたのだ。
ジョンは母親を自分のものにした。

ずっとジョンを苦しめていた母親への感情は報われた。
ジョンが万能感、無敵感を感じるのは当然だ。

ここの歌詞はとてもわかりやすい。
ジョンの心からの叫びだからだ。

ここには偽りなく暗喩もダブル・ミーニングもない。
ジョンの心の真実。

オノ・ヨーコによって母を手に入れた。
もう怖いものはない。

 


【資料】

わりを食うようなタイプじゃない娘のことをうたった最初のパートは
ナショナル・トラストでフィニッシュを迎える。

2番目のパートはI need a fixではじまり、going downで幕を閉じている

一方で4回繰り返されるMother Superior jump the gun
(女修道院長さん、早まってくれ)
はどのパートとも関連しているようには見えない。

そしてようやくHappiness Is A Warm Gunに行き着く

ビートルズ・リリックス名作誕生 P.350)

 


最初のパートの歌詞とは以下だ。
She's not a girl who misses much

この資料では(わりを食うようなタイプじゃない娘)と訳している。
頭のいい女性の表現としてジョンは使っている。

その後に以下の歌詞が続く。

The man in the crowd with the multicoloured mirrors
On his hobnail boots
Lying with his eyes while his hands are busy working overtime

この歌詞は記事の内容を歌詞にしたものだ。ジョンが気に入った記事だ。
ダブル・ミーニングとして性的な意味がある

Mother Superior jump the gunはオノ・ヨーコのことだ。
オノ・ヨーコオノ・ヨーコと何度も呼びかけている。

この曲はオノ・ヨーコを歌ったものだ。
最初のパートの(わりを食うようなタイプじゃない娘)も彼女だ。

オノ・ヨーコについて歌った曲の中でオノ・ヨーコと呼びかける。
性的なイメージも溢れている。