Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

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The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-263- 【Yer Blues】

George HarrisonPaul McCartney



【 Yer Blues 】 -7-

 


Yer Bluesの録音時のジョージの心境はどうだったのか

 


【年表】

1968年7月25日
While My Guitar Gently Weeps
録音初日

1968年7月29日
Hey Jude 録音
第1回録音

1968年8月1日
Hey Jude
完成

 


Yer Bluesに至るまでの録音曲の年表だ。
ジョージが参加した録音曲を年表にした。

7月25日にジョージの1曲目、While My Guitar Gently Weepsを録音
ジョージ一人の弾き語りでありメンバーへの曲紹介の意味が大きい。

これ以降この曲は録音が進んでいない。
Yer Bluesの録音時にはまだメンバーは演奏していない。

7月29日から8月1日までHey Judeを録音
ジョージのリード・ギターはほぼ削除された。

ジョージにとっては屈辱のセッションとなった。
ジョージはこのセッションの屈辱を一生忘れなかっただろう。

White Albumのセッションが始まってからビートルズは仲良く順調に録音をしてきた。
それが7月25日のWhile My Guitar Gently Weepsから変わる。

ジョージにとって試練の期間が訪れる。
それまでの状態がうそのようにジョージは失意と焦燥を感じ始める。

 


【年表】

1968年8月7日
Not Guilty
第1回録音

1968年8月12日
Not Guilty
第4回録音
完成

1968年8月13日
Yer Blues
第1回録音

 

:
8月7日から8月12日までNot Guiltyの録音
ジョージの2曲目だ。

While My Guitar Gently Weepsは弾き語りしただけの段階で棚上げされている
実質的にNot Guiltyはジョージの録音1曲目だった。

ジョージの自信作であり初めて完成した曲Not Guiltyにジョージは不満だった。
ジョンとポールの曲への取り組みの姿勢、そして演奏そのものに不満だ

ジョージは完成したにもかかわらず最初からアルバム収録の意向はなかった。
White Albumのセッションで完成したが収録されない初めての曲になった。

ジョージは惨めな気分を味わっただろう。
8月13日のYer Bluesの録音までジョージは不遇であり失意の底だった。

While My Guitar Gently Weepsは録音完成へのめどが立たず
Hey Judeではギターをカット、Not Guiltyは収録をあきらめた。

失意の底にいたジョージが臨んだセッションがYer Bluesだ。
それはライブ録音でのバンド演奏だった。

歌詞も曲も攻撃的で混沌と叛乱に満ちていた。ジョージは自由に弾いた。
ジョージは失意の中で感じていた怒りと不満をリード・ギターに乗せた。

Yer Bluesでのジョージのリード・ギターはずっと続く不遇の中で
鬱屈した怒りと恨みが爆発したものだ。

 


【年表】

1968年8月16日
While My Guitar Gently Weeps
第2回録音

1968年8月17日~8月21日
ジョージ・ハリスンとパティがギリシャに旅行
8月19日(月)のセッションが中止になる

1968年9月6日
While My Guitar Gently Weeps
第5回録音
完成

 


Yer Bluesが短時間で完成した後
While My Guitar Gently Weepsの録音が再開された。

ジョージにとって念願の再開だったのに録音はうまく進まなかった。
8月16日の第2回録音はジョージにとって満足できるものではなかった。

翌日の8月17日ジョージは突然セッションをキャンセルして
パティとギリシャ旅行にでかけた。

ジョージはここでキレたのだ。
感情が爆発しそうになって失踪したのだ。

その後ジョージはなんとか立て直そうと試みる。
努力の甲斐あって9月6日While My Guitar Gently Weepsを完成させる。