The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-228- 【Hey Jude】
【 Hey Jude 】 -11-
第3回録音はなぜトライデント・スタジオを使用したのか。
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8トラックのレコーディング機材を使って録音された最初の作品となった
(The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers 213 P.27)
:
この曲でこの日ビートルズは始めて8トラックを使った。
8トラックを使うためにアビー・ロード・スタジオではないスタジオを借りた。
○
【資料】
1968年7月31日
第3回録音
リメイク
第1~4テイク
トライデント・スタジオを使うのは初めてだった
トライデントには2つの利点があった。ひとつは独立した組織であること
もうひとつは8トラック・レコーディングの設備を持つことだった。
8トラック・テープを使いながらHey Judeのレコーディングを第1テイクから
新たに始めた。
リメイクといってもいいこの日の録音でピアノ(ポール)、
エレクトリック・ギター(ジョージ)、アコースティック・ギター(ジョン)
ドラムス(リンゴ)から成るベーシック・トラックができあがる。
(The Complete Beatles Recording Sessions P.182)
:
ビートルズは初めてトライデント・スタジオを使った。
トライデント・スタジオには8トラックがあったからだ。
8トラック・テープを使ってHey Judeの録音をした。
今までの録音は全て破棄してリメイクしテイク1からとした。
ジョージは昨日のリハーサルではエレクトリック・ギターを弾いていないが
この本番の録音ではギターを持ってスタジオに入りギターを弾いている。
ポールには弾くのを止められたが納得がいかなかったのだろう。
ジョージが演奏を止められたことを非常に強く不満に思っていたことがわかる。
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【資料】
ジョージ・マーティンは8トラックをむだなく使って
レコーディングをプロデュースした。
ビートルズはHey Judeをとりなおし、ベーシック・リズム・トラックを
4テイク録音したがけっきょくテイク1がベストとなった
(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.355)
:
ジョージ・マーティンは久しぶりにプロデューサーとして仕切ったのだろう。
それは慣れない初めてのスタジオで初めての8トラックだったからなのだろう。
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【資料】
ポールが後に語ったところによるとHey Judeの歌詞が出てくるたびに
ジョージはギターの応答フレーズを弾きたがったがポールがそれを
思いとどまらせたそうだ
(The Complete Beatles Recording Sessions P.182)
:
思いとどまらせたのは昨日のリハーサルの時点だろう。
この日の本番の録音ではジョージはギターを弾いた。
昨日のリハーサルの最初にポールとジョージが会話している。
ポールがギターを弾かないようにとジョージを説得している。
ジョージはHey Judeの歌詞の後でギターの応答フレーズを弾きたがった。
ポールは弾かれたくなかった。
でもこの日は8トラックだった。
ベーシック・リズム・トラックでも一人の楽器に1トラックが割り当てられる。
ジョージが弾いてもかまわない。
ミックスで消すことができる。