The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-227- 【Hey Jude】
【 Hey Jude 】 -10-
なぜジョージ・ハリスンは第2回録音でギターを演奏していないのか。
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【資料】
映画のビートルズ出演の部分は2分32秒。
いくつかの異なる演奏が編集されている。
スタジオでの会話のあとで「St. Louis Blues」が演奏される。
その後Hey Judeの演奏の後、コントロール・ルームのジョージ・ハリスンが映し出される
(Complete Beatles Audio Guide P.179)
:
この映画のビートルズの出演部分は全部で2分32秒だった。
最初はスタジオ内での会話でありその後演奏、コントロール・ルームの映像だった。
映画に使われていない残りの部分の映像も残っている。
You Tubeで見ることができる。Hey Jude、take 9で検索できる。
そこニはスタジオ内でポールとジョージが会話している姿がある。
ジョージはギターを持ってスタジオ内にいる。
ということは最初はジョージはギターを弾くつもりだった。
弾くつもりでギターを持ってスタジオにいた。
そこで演奏を始める前にポールと打ち合わせをした。
その後、ジョージはギターを弾くのをやめてコントロール・ルームに入った。
ポールがジョージにギターを弾くのをやめさせたのだ。
弾かないようにポールが指示しているのがこの映像のポールとジョージの会話だ。
ジョージは不満ではあったが弾くのをやめた。
残りの3人でHey Judeを演奏して録音した。
途中で「St. Louis Blues」を即興で演奏している。
最後はコントロール・ルームにいるジョージとマーティンが映し出されている。
ジョージはポールからギターを弾かなくていいと指図された。
マーティンはビートルズからプロデュースしなくていいと退けられた。
マーティンは前日のセッションには参加していない。
心得顔で映像に映っているがHey Judeを聞くのはこの時が初めてだ。
○
【資料】
ジョージのギターは無しにされた。
ジョージは各ヴァースの後に答えるようにエレクトリック・ギターを
弾きたかったがポールになくていいと言われた。
それでジョージはこのセッションでは演奏せずコントロール・ルームにいた
(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.196)
:
アレンジは作者が決める。
だからポールの意向に逆らってジョージがギターを弾くことはできない。
プロデュース権はマーティンではなく作者にあった。
ポールはポールの曲、ジョージはジョージの曲を好きにプロデュースする。
ジョージはギターの演奏を全面的にポールに止められたのですることがない。
だからこのセッションではスタッフと共にコントロール・ルームにいた。
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【資料】
ジョージ・マーティンはオーケストラ用のスコアを書くため
セッションの最後にできたラフなステレオ・ミックスを作り持ち帰った。
(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.355)
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ジョージ・マーティンは第1回目のセッションは休んだが以後は出席している。
Hey Judeではオーケストラをいれることになりスコアを書いた。
マーティンはプロデュースはさせてもらえないがスコアは任される。
ビートルズは便利にマーティンを使った。
マーティンは翌々日までにスコアを書いてくる。
この段階でマーティンの意欲はまだ完全に失われてはいない。