The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-217- 【While My Guitar Gently Weeps】
【 While My Guitar Gently Weeps 】 -15-
【まとめ】
「White Album」セッションでの録音12曲目
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While My Guitar Gently Weeps について
ジョージがインド滞在中に書いた
イーシャー・デモはジョージの弾き語り
第1テイクはジョージの弾き語り
ジョージは歌詞をデモから完成までの間に何度も変えていっている
当然ジョージは一番の自信作をあてた
第2回録音を録音したたテープ。このテープを収めたボックスには
「ビートルズのプロデュース」とはっきりと書かれている。
マーティンはこの曲の完成にも参加していないし
エリック・クラプトンのセッションの現場にもいない。
ジョージはジョンとポールを真剣にさせるために
エリック・クラプトンの参加を決めた。
エリックが参加すると知って二人は真剣に録音に取り組んだ。
ポールの弾いた「すてきなイントロ」は第4回録音の演奏
ジョージがエリックの参加をメンバーに告げたのは
第4回録音の再リメイクの直前
9月5日の第4回録音のセッションにエリック・クラプトンはいない
エリックを誘ったのは翌日(9月6日)のセッションに向かう車の中
9月6日の録音最終日、エリックは最初から最後までセッションに参加していた。
エリックの弾くリード・ギター以外のオーバー・ダブのセッションにもいた。
ポールの素晴らしいファズ・ベース、ジョージの高音のオルガン、
リンゴのパーカッションがオーバー・ダブされた。
最終日ジョンも他の3人と同じくこの曲にオーバー・ダブした。
それは左スピーカーから聞こえる音量を絞ったベース
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ビートルズの状態について
ジョージ・マーティンがプロデュースしていない。
8月16日の時点でマーティンはプロデュースから外れていた。
ジョンだけでなくジョージもマーティンをプロデュースから除外した。
ジョンとポールがジョージの曲を真剣にレコーディングしてくれない。
これがジョージの悩みだった。
9月3日にはジョージ・マーティンがセッションに参加しなくなる。
ビートルズのメンバー全員とスタッフの間の関係が悪化して
スタッフが仕事ができなくなっている。
ジョンとポールの結束は揺らいでいないがスタッフとは完全に断絶している。
メンバーのジョージも二人に不満を持っている。
この曲が8トラックでの最初の録音
9月3日から9月26日のセッションまでマーティンはプロデュースをしていないし
録音に参加もしていない。
Helter Skelterのリメイク、Glass Onion、I Will、Birthday、Piggies
全てのセッションに参加していない。
Happiness Is A Warm Gunも録音の最初から最後まで全て参加していない。
弟分から自由になりたい。その意識が芽生えたのがWhite Albumの時
ジョージは自分の曲が軽く見られていることに不満があった。
また、ジョンとポールにジョージ自身が軽く見られていると感じていた。
ジョージにいたのは自分の曲を重要視していないジョンとポール、
献身的にドラムを叩く仲のいいリンゴ、あとバンドと対立していたスタッフだった。
ジョージは自立した。
邪魔をしているのはジョンとポールだ。二人がいては自由になれない。
アレンジは作曲者がする。それがWhite Albumでのルールだった