The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-212- 【While My Guitar Gently Weeps】
ジョージはエリック・クラプトンをいつ誘ったのか
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【インタビュー】
次の日僕はエリック・クラプトンと一緒に車でロンドンに出かけた。
僕は彼に言った。
「今日、予定ある?スタジオに来てこの曲に参加してくれないかなあ」
彼は「ダメだよ。そんなことできない。ビートルズのレコードで外部の人間が
プレイするなんて。他のメンバーが承知しないだろ」
そこで「いいかい、これは僕の曲なんだよ。その僕が君に参加して欲しいと言ってるんだ」
こうして、彼が来てくれることになった。
(書籍 The Beatles Anthology)
:
ジョージは結婚してパティとサリー州のKinfaunsに住んでいた。
エリックも近くに住んでいた。
仲がよかった二人は一緒にでかけることがあったのだろう。
ジョージは意図的に誘ったのだろう。次の日二人は一緒に車でロンドンに出かけた。
ここでの今日というのは9月6日の第5回録音のことだ。
この日にエリックはセッションに参加しリード・ギターを弾く。
ジョージはエリックをセッションに参加させることを前日の9月5日のセッション中に
思いつく。エリックを誘ったのは翌日のセッションに向かう車の中だった。
二人はそのまま一緒にアビー・ロード・スタジオに向かいセッションに参加した。
そこには緊張した面持ちのジョンとポールがいたはずだ。
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【資料】
エリック・クラプトンの見事なパフォーマンス
前もって計画されていたことではなかった。
ジョージは録音の数時間前、エリックの車に便乗して
自宅からロンドンへ向かう途中でプレイしてみる気はないかと
エリックを誘った
(The Complete Beatles Recording Sessions P.191)
:
エリックの弾いたソロは好評だ。
見事なパフォーマンスとしている。
エリックの参加は前もって計画されていたことではないとしている。
ジョージが閃いたのが前日のセッション中、誘ったのが当日だ。
エリックの車に便乗ということは運転していたのはエリックだ。
ジョージは助手席に座ってエリックにリード・ギターを弾くように誘った。
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【資料】
レス・ポールのギターで弾いたクラプトンの文句のつけようのないソロ
録音はこの日で完了
ポールのファズ・ベース、ジョージによる高音のオルガン、リンゴのパーカッション
それにジョージのリード・ボーカルとポールのバック・ハーモニーが加えられた
(The Complete Beatles Recording Sessions P.191)
:
エリックのリード・ギターの録音は1日で完了した。
同じ日にポールのファズ・ベースも録音した。
エリックが絶賛したファズ・ベースだ。
録音は前日の後半から始まりこの日で完了した。
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エリックがやってくると他の3人もとびっきりのプレイを聞かせてくれた
彼がそこにいたからさ
(ビートルソングス P.137)
:
エリックがセッションに参加するとジョージがメンバーに告げてから
このセッションは追い風が吹き順風満帆となった。
ジョージの作戦は思った以上の成果をあげ
ジョージの満足いく曲が仕上がった。
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【インタビュー】
ジャイルズ・マーティン
エリック・クラプトンはリード・ギターをオーバー・ダブしたのではなく
セッションの間ずっといた。
(レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.43)
:
9月6日の録音最終日、エリックは最初から最後までセッションに参加していた。
エリックの弾くリード・ギター以外のオーバー・ダブのセッションにもいた。
ポールの素晴らしいファズ・ベース、ジョージの高音のオルガン、
リンゴのパーカッションがオーバー・ダブされた。