The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-132- 【Revolution】
【 Revolution 】 -11-
革命派へのジョンのメッセージは何か
○
【歌詞】
You say you'll change the Constitution,
well, you know.
We all want to change your head.
:
体制を変えるっていうんだね。
俺はお前の頭を変えたいよ
ジョンははっきりと革命派を批判している。
革命派の考えを変えろと言っている。
Revolutionの歌詞は過激なものではない。
「イマジン」に通じる理想主義であり、この時からずっと変わっていない。
1人1人の精神と意識を変えていこう、そうすれば世界は変わる。
暴力ではなく意識を変えていこうというジョンの思想だ。
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【資料】
time誌にいたっては「世界中の過激派を批判した曲」と評した。
(この日のビートルズ P.234)
:
ジョンは世界中の過激派を批判した。
革命をおこそうとする人達に痛烈な一撃を加えた。
この曲は革命をしようという曲ではない。
革命派への批判だ。
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【インタビュー】
ジョン
ぼくはスロー・ヴァージョンでやってそれをシングルでだしたかった。
ベトナムにたいするビートルズの立場を表明する意味でも
革命にたいするビートルズの立場を表明する意味でもね
ぼくは戦争についての意見をビートルズに絶対いわせたかった
(ビートルズ全曲解説(ティム・ライリー著) P.287)
:
ジョンは戦争反対の立場である。
暴力を用いる革命にも暴力であるという点で反対した。
ジョンは戦争、暴力の全てに反対している
ここが決定的に革命派とは相いれなかった。
だからジョンがどんなに素晴らしい曲と演奏で素晴らしいメッセージを届けても
革命派には強硬に反対され批判され侮辱される。
ポールやスタッフたちの心配していた通りの結果になった。
個人的には残念だったのはこれがシングルB面での発表だったことだ。
シングルA面で立派にジョンのメッセージを世に出してあげたかった。
その上で革命派からの山のような罵詈雑言を浴びせられて欲しかった。
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【資料】
ジョンはヴェトナム戦争について発言する機が熟したと感じ、
革命についての考えを述べたいと思った
(ビートルズ百科全書 P.603)
:
ジョンは革命ではなく革命の暴力と戦争の暴力の両方へ
反対するというメッセージを送りたかったのだろう。