Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

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The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 17- 【Revolution 1】

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レコード・コレクターズ 1996年 11月号

【 Revolution 1 】 -16-

 


ジョンはオノ・ヨーコから何を学んだのか

 


【資料】

「未完成作品第1番:トゥー・ヴァージンズ」
ジョンとヨーコの交際の記念碑

~中略~

ジャケットはセルフ・タイマーで撮られたジョンとヨーコの全裸写真
そこにヨーコとの出会いによってもたらされたジョンの新たな出発の
決意と喜びが表出している。

レコード・コレクターズ 1990年 12月 P.40)

 


ジョンの新たな出発だった。
ヨーコとのアルバムは記念碑になった。

ジャケットの全裸写真は新しい世界観を印象付ける
ジョンの固い決意がある。

 


【資料】

ジョンにとってヨーコはそれまでの不安と苛立ちを
取りはらってくれた守護神。
~中略~
ジョンはヨーコをビートルズの一員にしようとさえ考えていた。

レコード・コレクターズ 1990年 12月 P.41)

 


衝撃だが確かにそうだ。
ジョンの性格、行動原理。この時のジョンの受けた衝撃。ジョンに革命がおこったこと

全てを考え合わせれば「ヨーコをビートルズの一員に」というのはあり得ることだ。
ジョンはそう考えただろう。

だからこそ、オノ・ヨーコは「White Album」のセッションにずっと参加する。
そこまで思っていなければありえないことだ。

 


【インタビュー】

ジョン
ヨーコは、・・・ぼくは自分の喉をもう一度開いたんだ。
レコード・コレクターズ 1990年 12月 P.41)

 


ジョンの再生。
ジョンは当然自覚している。

 


【資料】

音楽を奏でることだけが音楽ではない。
それがジョンがヨーコから学んだ最も重要な事柄だった

レコード・コレクターズ 1990年 12月 P.41)

 


ジョンはオノ・ヨーコから教わる。
音楽、前衛音楽以外のことを。

音楽を演奏する自分を意識するということを。
ジョンを縛っているのは自分ではなく他者だということ。

自分の考えをもって反抗することを。
自分の表明。

ジョンは間違っていないということ。
批判されるべきは間違った他者と社会であるということ。

自分の意見を表明する。反抗する。闘う。
体制への反抗。反体制。

ジョンは12年前にRock'n Rollから教わったことをもう一度、
オノ・ヨーコから教わり直す。そしてここにもう一度、反体制の表現者として再生する

 


【資料】

60年代末のビートルズは60年代末の気分に敏感に反応している。
透明よりも混沌を好むこと。
叛乱に価値を置くこと。

~中略~

最もこうした時代精神を表していたのが、フルクサス

~中略~

ドイツで始まったアーティスト集団だが、やがて本拠地を
ニューヨークに移した。

~中略~

オノ・ヨーコもメンバーだった。

レコード・コレクターズ 1996年 11月号 P.31)

 


当時ビートルズも60年代末の空気に触れていた。
オノ・ヨーコからも彼女を通じて時代の空気がビートルズに流れ込んだ。