Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

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The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 92- 【Good Night】

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Kinfauns,Esher George Harrison John Lennon

【 Good Night 】 -14-

 


Esher Demos(イーシャー・デモ)とは何か

 


【資料】

インドで多数の新曲が生まれていた。
5月の3週目ごろ、ビートルズはサリー州イーシャーにある
ジョージの別荘「キンファウンス」に集まりジョージの4トラック・マシーンを
使って、23曲のデモ・レコーディングをした。

(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.345)

 


今までのビートルズであればデモはスタジオでしていた。
スタジオでアレンジを検討しデモを録音し本番の録音をしていた。

White Albumでは全く違う方法をとった。
ビートルズの4人はジョージの別荘に集まり23曲のデモを作成した。

つまり、ビートルズはスタジオでアレンジをしたりデモを録音したりしなかった
アレンジの検討をセッション前に終わらせていた。

スタジオに入ってからはデモの通りに演奏して録音するだけだった。
間違いはなかった。

Good Nightは作曲がセッションを開始した後だったのでデモを作成できなかった。
だから、セッションの最初のアレンジとは全く非なる完成形になってしまった。

今までのジョンの曲が辿ったのと同じ運命を辿った。
ジョンは同じ失敗を繰り返してしまった。

ジョンは同じ失敗を繰り返すと予想していたのだろう。
だから、23曲ものデモ・レコーディングをわざわざ前もってしたのだろう。

わかっていたのに、そうなってしまう。
とてもジョン・レノンらしい。

 


【資料】

5月の終わり
23曲のデモテープがレコーディングされた順番はおそらく次のとおり。

Cry Baby Cry
Child Of Nature(Jealous Guy)
The Continuing Story Of Bungalow Bill
I'm So Tired
Yer Blues
Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey
What's The New Mary Jane
Revolution
While My Guitar Gently Weeps
Circles
Sour Milk Sea
Not Guilty
Piggies
Julia
Blackbird
Rocky Raccoon
Back In The USSR
Honey Pie
Mother Nature's Son
Ob-La-Di,Ob-La-Da
Junk
Dear Prudence
Sexy Sadie

(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.346)

 


デモ・レコーディングの順番。
White Albumのセッション前に作成されたデモの一覧。

全23曲中11曲がジョン、7曲がポール、5曲がジョージ
曲数においてもジョンが圧倒しているのがわかる。

ジョンに数年ぶりの好調の波が来ている。ジョンは嬉しかっただろう。
曲作りでの好調はジョンのプライベートでの行動を後押ししたに違いない。

White Albumの時に、それまでのジョンの沈滞が嘘のように
人生を決断し行動したのはそういう理由もあるのだろう。