Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

ビートルズ・ファンがビートルズについて調べたことを書くブログ

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-8- 【Revolution 1】

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ビートルズ革命


【 Revolution 1 】 -7-

 

この曲の録音時、ジョンの心の中はどうだったのか。
ビートルズの状態はどうだったのか。

 

【インタビュー】

 

1970年12月のインタビューにて。

ジョン
ビートルズなんて、本当は、なんにも内容のないつまらないものだった」

ビートルズ革命 P.237)

解散してすぐ。
シングル「Revolution」のリリースからまだ2年。
まだまだ、記憶に新しい頃のインタビュー。

この時のジョンの心の中は
革命、オノ・ヨーコ、精神的な苦痛。
ビートルズはもはや消えつつあります。
White Albumはジョンがビートルズという枠の中で
メンバーとして中心になって録音した最後のアルバム。

 

【資料】

 

Revolution録音(1と9の原曲)、10分17秒 第18テイクについて

演奏前にヨーコの声も聞こえる。
他のメンバーの顰蹙を買ったというが、この音源からはそうは感じられない。
ノリノリのポールは、なんとアドリブでLove Me Doまで歌う。
~中略~
ジョンのall right やright という叫びが随所に聞ける
(ジョンがヨーコ化している)

レコード・コレクターズ 2018年 12月号 P.94)

 

この時のビートルズに険悪な雰囲気はない。
ヨーコも好意的に迎え入れられている。
少なくともヨーコの出現をビートルズの他のメンバーが拒否していない。
ポールのアドリブは録音を楽しんでいてアイデアも豊富に沸き上がっている。

ジョンはヨーコ化している。
演奏の中でのヨーコの合いの手、叫び、朗読はすでに
このWhite Albumの録音1曲目のこの曲で行われている。
そしてジョンはヨーコ化し同じように叫んでいる。
この「ヨーコ化」がこの曲の後半の混沌を形成している。

この曲はそれまでの「ビートルズらしさ」はない。
前半は、ビートルズらしい。それまでと違和感はない。
後半はヨーコの参加で全く違ったものになった。
ジョンはそれを好意的に受け止めた。
ビートルズの進むべき道だと考えた。
最先端の正しい姿だと考えた。

メンバーはそうは考えなかった。
録音時には楽しんでノリはよかったが
「ヨーコ化」した後半は気に入らなかった。
受け入れられなかった。
もともと「Revolution」(革命)というこの曲のテーマ自体が
「ヨーコ化」から来たもの。
メンバーは受け入れられない。
だから、このテイクのシングル化は拒否されたのであり
録り直した「Revolution」(シングルB面)もA面にはならなかった。