The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 62- 【Blackbird】
【 Blackbird 】 -20-
なぜアコースティック・ギターの弾き語りなのか。
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【資料】
リシケシュにギターを持って行ったのはドノヴァンだけ
(ザ・ビートルズ・マテリアル vol.1 P.108)
:
ビートルズのメンバーはだれもギターを持って行っていなかった。
インドでの予定されていた3か月間、歌うことを考えてなかったのだろう。
曲を作るとは考えなかった。瞑想に専念するつもりだった。
だからギターを持って行かなかった。
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【資料】
セミナーの帯同者にドノヴァンがいて、そこでビートルズのリンゴ・スターをのぞく
3人はアコースティック・ギターの主にスリーフィンガー奏法の手ほどきを受けた
(レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.69)
:
ドノヴァンはギターを持っていた。
その1本だけだった。
インドでの生活は規則正しく時間が有り余っただろう。
時間を持て余したのだろう。
3人はドノヴァンにスリーフィンガー奏法の手ほどきを受けた。
そして身につけていった。
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【資料】
アコースティック・ギターを爪弾くことに新鮮な喜びをかんじたからか
3人はこれを練習する。
練習をしていると本能が刺激されるのか、おのずとそれが曲作りへと
発展していった
(レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.70)
:
ギターを練習していると弾けるようになる。
弾けるようになるとスリーフィンガー奏法で曲ができてきた。
だからインドでできたWhite Albumの曲は最初は全てアコースティック・ギターだった。
アコースティック・ギターでの弾き語りだった。
時間がたち、Esher Demos(イーシャー・デモ)で検討した。
バンド演奏になる曲も多くあった。
その中で最初のアコースティック・ギターの弾き語りが完成形となる曲もあった。
そういう曲の1つがBlackbirdだったのだろう。
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【資料】
フォークというものを強く意識するきっかけがそれまでなかった
(レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.70)
:
アコースティック・ギターの弾き語り、フォークを初めてビートルズは意識した。
こういう経緯でWhite Albumは始まった。
White Albumは出発点はフォークだった。
そこから従来のバンド演奏が多くの曲に取り入れられた。
セッション直前にジョンは「トゥー・ヴァージンズ」を録音した。
「混沌と叛乱」の時代精神がジョンに流れ込む
セッション1曲目の「Revolution」(1と9の原曲)で
「混沌と叛乱」はジョンからビートルズのメンバーに伝わった。
だからWhite Albumはフォークと従来のバンド演奏と
「混沌と叛乱」の時代精神の合体したもの
フォーク、カントリー、Rock'n Roll、前衛芸術と
幅広いジャンルが混在するアルバムになった。