Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

ビートルズ・ファンがビートルズについて調べたことを書くブログ

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-399- 【The Continuing Story Of Bungalow Bill】

ヴェトナム戦争反対運動



【 The Continuing Story Of Bungalow Bill 】 -4-

 

歌詞のモチーフは何か

 


【資料】

Dear Prudenceと同じくインドでビートルズと一緒に
瞑想の修行をした人物のことを歌った

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


ビートルズはインドで修行をした。
その時に一緒に修行をした人のことを歌った。

 


【資料】

アメリカの西部開拓史上の英雄と言われたバッファロー・ビルをもじって、
住んでいたバンガロウに引っ掛けてバンガロウ・ビルという主人公にした

(真実のビートルズサウンド P.376)

 


歌詞にでてくる一緒に修行した男はアメリカ人だった
だからバッファロー・ビルをもじった名前をつけた。

インドではみんなバンガロウに住んでいた。
バッファローバンガロウをかけてバンガロウ・ビルとした。

 


【インタビュー】

ジョン

その昔、ジャングル・ジムってキャラクターがいてね、そいつと
バッファロー・ビルを合体させてみた

(プレイ・ボーイ・インタビュー1980完全版 P.347)

 


ジョンはインタビューで違うことを言っている。
ジャングル・ジムとバッファロー・ビルをかけたと言っている。

 


【資料】

実のところこれはすべて実話だった。
リチャード・クック3世といういかにもアメリカ的な大学生の
若者がマハリシとともに学ぶグループの一員だった母親を訪ねてきた。

彼はゾウに乗って虎狩りに出かけ、母親も同伴した。
そしてトラを仕留めた彼らは、もどって来るとなにごともなかったように
瞑想をつづけたのである。

この2人を風刺的に容赦なくからかっている。
リシケシュでは全員がバンガローで暮らしていたため、ジョンは名前を
バンガロウ・ビルに変えた。

ビートルズ・リリックス名作誕生 P.344)

 


この曲の歌詞は実話だ。
モデルの男性はリチャード・クック3世といった。

母親と一緒に虎狩りに出かけてトラを射殺した。
彼は何事もなかったように帰ってきて瞑想を続けた。

この2人にジョンは嫌悪感をもっている。
歌詞の中で2人を糾弾している。

 


【資料】

歌詞からはジョンの反米感情が感じられる。
「ヘイ!バンガロウ・ビル 何を殺したの?バンガロウ・ビル」
と歌う部分は
「ヘイ!ヘイ!LBJ 今日は何人殺したんだい?」
LBJは当時の米大統領リンドン・ベインズ・ジョンソンの略称
ヴェトナム戦争反対のデモで学生たちが叫ぶシュプレヒコール
アレンジしたもので、反戦のメッセージが込められている

レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.75)

 


歌詞の中の男性にアメリカの西部開拓史上の英雄の名前をつけた。
実際に一緒に修行したモデルの男性はアメリカ人だった。

ジョンがアメリカを意識して歌詞を書いたのは確実だ。
歌詞にはジョンの反米感情が含まれている。

Hey, Bungalow Bill
What did you kill
Bungalow Bill

歌詞のこの部分はヴェトナム戦争反対のデモのシュプレヒコール
アレンジしたものだ。

ヴェトナム戦争反対のデモのシュプレヒコール
「ヘイ!ヘイ!LBJ 今日は何人殺したんだい?」だった。

 


【インタビュー】

ジョン

僕は革命(Revolution)について感じたことを表現したいと思った。
発言すべき時期だと思った。
ヴェトナム戦争に関する質問にノー・コメントを通すのは
やめにすべきだと思ったのと同じように。

(書籍 The Beatles Anthology P.298)

 


ジョンは革命について率直に自分の意見を表明した。
革命についてのジョンのスタンスをシングル「Revolution」で歌った。

ジョンはヴェトナム戦争についても表明したかった。
White Albumで直接表明はしなかったがこの歌で反米の姿勢を示した。

そのために当時活動していたヴェトナム戦争反対のデモで学生たちが叫ぶ
シュプレヒコールを歌詞に取り入れた。

この曲は歌詞の面でもフルクサスの精神、混沌と叛乱およびオノ・ヨーコ
影響を強く受けている。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-398- 【The Continuing Story Of Bungalow Bill】

メロトロン、ジョン・レノン



【 The Continuing Story Of Bungalow Bill 】 -3-

 


演奏について

 


【資料】

ジョンがインドで作ったメッセージ・ソング

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.32)

 


この曲はインドで作られた。
イーシャー・デモでデモ録音もされている。

 


【資料】

1968年10月8日
第1回録音
完成

ベーシック・トラックの録音は3テイクのみだが、
いくつものオーバー・ダブが重ねられている

Sgt. Pepper'sのころとは大違いの、陽気で場当り的なレコーディングで
雰囲気を重視してミスもそのまま残してある。

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


1日で録音は完成した。
ベーシック・トラックの第3テイクにオーバー・ダブがされた。

この曲にはスタジオにいる誰もが自由に参加した。
場当たり的でハプニング性があった。

アルバム「Sgt. Pepper's」とは全く違う録音方法であり雰囲気だった。
ジョンは場当り的、ライブ性、ハプニング性のある録音方法をとった。

これはビートルズの初期のアルバムでみられるものだ。
ジョンはバンド演奏でのライブ感をより大事にした。

 


【資料】

3テイクが録音された。
構成はベースとドラムとギター2本

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.217)

 


ベーシック・リズム・トラックは3テイク録音した。
構成はベースとドラムとギター2本

ということはポールは演奏に参加している。
ポールはこの曲の録音に参加していないとする説もあるが参加している。

ポールとリンゴとジョージとジョンのギター
4人での同時演奏だ。

 


【資料】

メロトロンを弾いたのはクリス・トーマス

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


メロトロンはクリス・トーマス
ビートルズ以外のメンバーの演奏はクリスだけだ。

 


【資料】

曲に入ってコーラス部分の次のジョンのソロのバックで鳴っている
ギターのトレモロの音はクリス・トーマスがメロトロンで、
マンドリンの音を出している。

メロトロンはエンディング近くではトロンボーン風の音も出している。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.32)

 


マンドリンの音はクリスのメロトロンだ。
エンディングのトロンボーン風の音もそうだ。

 


【資料】

オープニングにスパニッシュ・アコースティック・ギターの短いソロがあるが
これは別に録音し第3テイクの初めにくっつけたものだ。
一方エンディングではレノンが強い北イングランド訛で「Eh,up!」と
どなる

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


イントロのスパニッシュ・ギターは別録音で編集としている。
しかしこれはメロトロンのサンプル音源だ。

最後のジョンの掛け声は「Eh,up!」だ。
リヴァプール訛りの発音だ。

 


【資料】

「Eh,up!」

(えっ、ちくしょう)

エンディングでの掛け声。
リヴァプールなまりまる出し。

(ビートルソングス研究読本 P.37)

 


「Eh,up!」の意味は(えっ、ちくしょう)
リヴァプール訛りだ

 


【資料】

フラメンコ・ギターは新しい楽器「メロトロン」のサンプルとして
入っていたうちのひとつの音をジョンがそのまま使った。

(真実のビートルズサウンド P.376)

 


イントロのフラメンコ・ギターはメロトロンのサンプル音源
ジョンのアイデアで使った。

 


【資料】

他のメロトロンのサンプルがイントロに編集で加えられた。
このスパニッシュ・ギターはオーストラリア人のセッションギタリスト
エリック・クックによるものだ。

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.217)

 


このメロトロンのサンプル音源として付属していたギターの演奏は
オーストラリア人のセッションギタリスト、エリック・クックの演奏だ。

 


【資料】

ジョンが口笛をこの曲ではじめて使っている。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.32)

 


ビートルズの曲で初めて口笛を使った。
ジョンが吹いている。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-397- 【The Continuing Story Of Bungalow Bill】

John & Yoko



【 The Continuing Story Of Bungalow Bill 】 -2-

 


なぜ一部とはいえオノ・ヨーコがソロ・ボーカルをとったのか

 


【資料】

実際、飛び入り自由で、スタジオにいた者はみな大声でコーラスを歌い、
拍手喝采し、口笛を吹きジョンのリード・ボーカルをバックアップした。

クリス・トーマス
「あの晩は無礼講だったね」
「スタジオ周辺にいた人はみんなレコーディングに参加したよ」

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


この曲のセッションは自由な雰囲気に満ちていた。
スタジオにいた人は誰もがこのセッションに参加した。

大声でコーラスを歌い拍手し口笛を吹いた。
この曲のセッションに関しては無礼講だった。

みんな自由にレコーディングに参加した。
White Albumの長いセッションも終わりに近づいていた。

それは誰もがわかっていた。
この曲のレコーディングはこのセッションの打ち上げのようだ。

 


【資料】

ヨーコ・オノはnot when he looked so fierceの1行を
ソロで歌ったが、ビートルズのレコードに女性リード・ボーカル・ラインが
登場したのはこれが初めてだ。
リンゴの妻モーリーン・スターキーもコーラス隊に加わった。

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


オノ・ヨーコは「not when he looked so fierce」の1行をソロで歌った。
女性のリード・ボーカルはビートルズのレコーディングで初めてだ。

ビートルズのメンバー以外がリード・ボーカルをとるのも初めてだ。
メンバーもスタッフも驚いただろう。

今までコーラスはメンバー以外が歌ったことがあった。
この曲でもリンゴの妻モーリーン・スターキーがコーラスで歌っている。

でもリード・ボーカルはなかった。初めての女性ボーカル、オノ・ヨーコ
ソロ・リード・ボーカルは衝撃だっただろう。

ポールはどう思っただろう。
本来であればここはポールが歌っていたであろう。

White Albumのセッションからジョンはポール以外にもう1人
パートナーを持った。それがオノ・ヨーコだ。

Revolution 9はジョンとオノ・ヨーコの共同作品だ。ジョージが一部参加
してはいるがフルクサスからの影響を受けたジョン & ヨーコの作品だ。

セッションも最後になってジョンはもう1曲ジョン & ヨーコの
曲を録音した。それがこの曲だ。

 


【資料】

ヨーコがif looks could kill it would have been us instead of him
のボーカルを「母親」役で担当している。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.32)

 


オノ・ヨーコは次の1行も歌っている。
「if looks could kill it would have been us instead of him」だ。

ここはソロではなくジョンと一緒に歌っている。
ジョンと同じくらいの声の大きさではっきりと歌っている。

 


【資料】

ヨーコはnot when he looked so fierceの一節をソロで歌ったが
ビートルズのレコーディングで女性がリード・ボーカルをとったのは
これが最初で最後である。

(The Complete Beatles Chronicle 1965-1970 P.369)

 


オノ・ヨーコのソロ・ボーカルだ。
女性のリード・ボーカルはこの曲が唯一だ。

 


【資料】

スタジオではヨーコ・オノに出番が与えられ、母親のセリフを
甲高い声でうたった

ビートルズ・リリックス名作誕生 P.344)

 


オノ・ヨーコがこの部分をソロで歌ったのは
歌詞的に登場人物の母親のセリフだったからだ。

 


【資料】

White Album(スーパー・デラックス・エディション 2018)
CD6 セッションズ 16曲目

テイク2

歌詞が完成版と異なる。
ヨーコのボーカルはすでにある

レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.93)

 

この曲のベーシック・トラックは3テイク録音された。そのうちの第2テイクが
White Album(スーパー・デラックス・エディション 2018)で聞ける。

この第2テイクを聞くとオノ・ヨーコのボーカルが上記の2行だけではなかった
ことがわかる。オノ・ヨーコは初めから最後まで

ジョンと一緒にリード・ボーカルを歌っている
ジョンにとって元々の構想はジョンとオノ・ヨーコが一緒に歌うことだった。

ジョンにとっては最初からこの曲はジョン & ヨーコの曲なのだ。
だからライブ性とハプニングを重視した。

この特徴はジョン & ヨーコのパフォーマンスと同じだ。
ジョン & ヨーコの作品としてジョンは録音したのだ。

この曲の録音は無礼講でみんなが自由に録音した。
それはライブ性、ハプニング性を重視したフルクサスの芸術活動の一環だ。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-396- 【The Continuing Story Of Bungalow Bill】

 

【 The Continuing Story Of Bungalow Bill 】 -1-

 


今の感想

 


このセッションでの録音32曲目。
ジョンの曲

楽しそうな曲。
たくさんの人が録音に参加しているのがわかる。

エンディングにはみんなの拍手が続く。
コーラスは不特定多数のコーラスだ。

実際ジョンをはじめみんなで楽しく録音したのだろう。
心から楽しんでいるのが伝わってくる。

歌詞は子供達に呼びかける形になっている。
コーラスで子供達に歌わせる。

「ヘイ!バンガロウ・ビル 何を殺したの?バンガロウ・ビル」
ジョンは彼が何を殺したと訴えたかったのか。

彼は大切なものを殺したのだろう。
殺すべきではないものを殺した。

それは彼が誰かがわかれば察しがつくだろう。
彼、バンガロウ・ビルは誰なのか。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-395- 【I'm So Tired】

 

【 I'm So Tired 】 -4-

 


【まとめ】

 

White Album」セッションでの録音31曲目

 


I'm So Tired について

ポールのベース、リンゴのドラム、ジョンとジョージのリズム・ギター
ジョンのリード・ボーカルだ。
トラック1~4がベーシック・トラックでの4人同時演奏の録音だ。
オルガンはジョン
「Monsieur,monsieur,how about another one?」
(もう1曲いかがですか?)
すべてのテイクにリード・ボーカルが入っている
CD版 Anthology3には14テイクのうち、テイク3、テイク6、テイク9が
編集して収録されている。
ポールのコーラスが大きいモノ版が本来のものだ

 


ビートルズの状態について

4人同時演奏と最小限のオーバー・ダブ。これだけで最高のロックン・ロールを
作成できるレベルにこの時のビートルズはあった。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-394- 【I'm So Tired】

John Lennon



【 I'm So Tired 】 -3-

 


イーシャー・デモとミックス違い

 


【資料】

Esher Demos(イーシャー・デモ)

タンバリンとポールの高音のハーモニーが入っている。
また、デレク・テイラーへのコメントが入っている。
「手に入れたもの全てあげる、デレク」
デレクは最近アップルの宣伝のためにカリフォルニアの出張から
帰ったばかりだった。

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.170)

 


この曲にはイーシャー・デモがある。
イーシャー・デモにはタンバリンとポールのバック・コーラスが入っている。

このデモにデレクへのメッセージが入っている。
歌詞の「手に入れたもの全てあげる」という内容と

ビートルズが築き上げた結果と言えるアップルの宣伝のために
デレクがアメリカで交渉してきた会社の内情とをかけた言葉だろう。

 


【資料】

ジョンがインドで書いた曲

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.35)

 


ジョンはこの曲をインドで書いた。
インドでの経験の歌だ。

 


【インタビュー】

ジョン

インドだ。
僕は眠れなかった。
一日中瞑想していて、夜になっても眠れなかった。
そのことを書いた。
自分でも気に入っている曲の一つだ。

(プレイ・ボーイ・インタビュー1980完全版 P.347)

 


インドでジョンは眠れなかった。
その経験を歌詞にした。

ジョンはこの曲を気に入っている。
自信作だ。

 


【資料】

ポールのバック・コーラスだがモノ版ではかなり
大きくミックスされていた。
ワイルドでかっこよかった。

レコード・コレクターズ 2018年 12月 P.81)

 


ポールのコーラスはYou'd say~のところに入っている。
モノ版のポールのコーラスが大きい。

1回目のYou'd say~のヴァースの後半ではジョンとポールが
一緒に歌っているくらいに大きい。

もともとビートルズはモノ版が正規版だから
ポールのコーラスが大きいモノ版が本来のものだ。

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-393- 【I'm So Tired】

John Lennon



【 I'm So Tired 】 -2-

 


演奏について

 


【資料】

1968年10月8日
第1回録音
完成

14テイクが録音された。

演奏はトラック1にポールのベース、
トラック2にリンゴのドラム、
トラック3にジョンとジョージのリズム・ギター
トラック4にジョンのリード・ボーカルだ。

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.216)

 


4人でのベーシック・トラックを14テイク録音した。
ポールのベース、リンゴのドラム、ジョンとジョージのリズム・ギター

ジョンのリード・ボーカルだ。
トラック1~4がベーシック・トラックでの4人同時演奏の録音だ。

 


【資料】

8トラックテープには次のパートが収められた。

1)ベース
2)ドラムス
3)ギター
4)ジョンのリード・ボーカル
5)ジョンとポールのボーカルフィル
6)ドラムス、ギター、エレクトリック・ピアノ
7)ドラムス
8)オルガン、遠くに聞こえるギター

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


この曲は4人での同時演奏でベーシック・トラックを作っている。
ベース、ドラムス、ギター2本だ。

メンバー4人でロック曲を演奏するのはHappiness Is A Warm Gunの
9月23日以来で2週間ぶりだ。

それにオーバー・ダブがされた。
同日に録音され1日で完成した。

 


【資料】

次に、第14テイクにオーバー・ダブがされた。
トラック5にジョンのセカンド・ボーカルとポールのハーモニー
トラック6にドラム、ギター、エレクトリック・ピアノ
トラック7にミドルエイトへのスネア・ドラム
トラック8にオルガンとリード・ギター

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.216)

 


この曲は1日で録音は完了している。
ベーシック・トラックの録音をした後にオーバー・ダブがされた。

ジョンとポールのコーラス、
ドラムの追加とギター、ピアノ

スネアドラム、
オルガンとリード・ギター

4人同時演奏と最小限のオーバー・ダブ。これだけで最高のロックン・ロールを
作成できるレベルにこの時のビートルズはあった。

 


【資料】

Youd say~の部分からはリンゴはスネアをダビングしている。
ハモンド・オルガンはジョンのプレイである。
ほとんど単音によるメロディでバッキングに徹しているようだ。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.35)

 


スネアのダビングはYoud say~の部分だ。
オルガンはジョン

 


【資料】

エンディングにはジョン・レノンの意味不明のつぶやきが入っている。
「Monsieur,monsieur,how about another one?」
というもの

(The Complete Beatles Recording Sessions P.199)

 


この曲のエンディングでジョンが意味不明の言葉をつぶやいている。
「Monsieur,monsieur,how about another one?」

 


【資料】

エンディングに
「How about another one?」
(もう1曲いかがですか?)
というジョンのつぶやきを収録し、次の曲へのつなぎとしている。

The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.35)

 


このつぶやきは(もう1曲いかがですか?)の意味。
この日にもう1曲ジョンの曲を録音したのと関係があるのだろうか。

 


【資料】

CD版 Anthology3
1-24曲目

ジョンはよく自分の曲をレコーディングするにあたり、すべてのテイクに
ボーカルを入れたがった。
I'm So Tiredも例外ではなく、すべてのアウト・テイクにボーカルが含まれている。

ここに収録されたヴァージョンはテイク3、テイク6、テイク9をあわせたもの

(CD版 Anthology3 CD付属解説書 P.17)

 


ジョンはベーシック・トラックの演奏でもリード・ボーカルを歌った。
この曲でもすべてのテイクにリード・ボーカルが入っている。

CD版 Anthology3には14テイクのうち、テイク3、テイク6、テイク9が
編集して収録されている。

そしてこの3つのテイクすべてにジョンのリード・ボーカルが入っている。
聞き直して次にはどう歌うか検討したのだろう。

 


【資料】

CD版 Anthology3

3つのテイクの編集したもの。
編集点は開始8秒、I'm とSo の間
54秒、最初のブリッジの前

(That Magic Feeling,The Beatles' Recorded Legacy P.216)

 


3つのテイクとは、テイク3、テイク6、テイク9だ。
この3つのテイクが編集はされているがCD版 Anthology3で聞ける。

 


【資料】

映像版 Anthology 8

完成版に使われた第14テイクのエンディング(ただし完成版にないジョンの
つぶやき入り)が収録された。

The Beatles Remastered CD Guide P.147)

 


確かに聞いてみるとジョンのボーカルが終わるかどうかのところに
完成版にないジョンのつぶやきが入っている。

まだ演奏が続いている時だ。つぶやきの内容はわからない。
ライブなのか。編集なのだろうか。