The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-279- 【Rocky Raccoon】
【 Rocky Raccoon 】 -9-
ポールの独断専行のセッションと歌詞の内容について
○
【資料】
ポールのRocky Raccoonはオーバー・ダビングも含めて8時間
1回のセッションで完成した。
(Anthology 3 CD付属解説書 P.15)
:
1回の録音という短時間で完成した。
ポールが独断専行したからだろうか。
ポールはジョージの演奏をなくしジョンのベースを消去し
リンゴのドラムを自らドラムを叩き修正した。
ポールが思い通りにセッションをリードし
他のメンバー3人の演奏を自ら修正して短時間で完成させた。
○
【資料】
1 Blackbird:2日
2 Ob-La-Di,Ob-La-Da:7日
3 Helter Skelter:未完成
4 Hey Jude:4日
5 Mother Nature's Son:2日
6 Rocky Raccoon:1日
:末尾の数字は録音日数
:
この時までに録音したポールの曲。
ポールは6曲を録音していた。
セッション前半であるこの時までに完成させたポールの曲は5曲
Helter Skelterは1回のリハーサルをしているのみで未完成だ
Helter Skelterは完全なバンド演奏なのでポールもセッション前半で
バンド演奏をしているイメージがあるが実際はしていない。
Blackbirdは一人多重録音で2日で完成
Ob-La-Di,Ob-La-Daは4人全員でのバンド演奏で長時間の録音、7日
Hey Judeはジョージのギターを削除し4日で完成
Mother Nature's Sonは一人多重録音で2日で完成
Rocky Raccoonはジョージのギターをなくし、ジョンのベースを削除し
リンゴのドラムを修正した結果、1日で完成
以上、ここまでのWhite Albumのセッションでポールがどのように
自分の曲を録音してきたかがわかる。
一人多重録音、あるいは全ての楽器に自ら参加した曲は1~2日で完成。
とても短時間でスムーズに録音を完成させる。
一方、バンド演奏は他のメンバーがうんざりするくらいの長時間の
セッションをするか、他のメンバーの演奏を削除する。
ポールは独断で好き放題に意のままに録音をしている。
バンド演奏にはほど遠い。
他のメンバーの演奏と気持ちを見くびって蔑ろにしている。
演奏を削除されたり修正されたりしたメンバーの気持ちを軽んじている
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【資料】
後半右チャンネルにアコーディオンかハーモニウム風の音が
入っているがおそらくジョンのプレイだろう
何の楽器であるかは断定できない
(The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.37)
:
ジョンはベーシック・トラックではベースを弾いた。
消去されたが、もう一度ポールと一緒にベースを弾いた。
他にもジョンはハーモニカを吹きコーラスを歌い、後半には他に
アコーディオンかハーモニウム風の楽器を演奏している。
ジョンはこの曲に多くの楽器を演奏し支えている。
ジョンのポールへの協力体制はゆらいではいない。
○
【資料】
B級西部劇の撃ち合いシーン
第2面のアコースティックな雰囲気を保つ
(ビートルズ全曲解説(ティム・ライリー著)P.305)
:
西部劇の一コマのような歌詞White AlbumB面にはアコースティックな
曲が集められていてその1曲となっている。
○
【資料】
ロッキーが恋人のマギルを奪ったダニエルと対決する物語。
決闘に敗れたロッキーがホテルの部屋に戻ると彼の再起に
役立てようとギデオンが「ギデオンの聖書」を置いていった
(The Beatles Sound Book Vol.3-2 Official Numbers P.36)
:
ギデオンの聖書(ギデオン協会の聖書)という名前の聖書がある。その
ギデオンを擬人化してギデオンが「ギデオンの聖書」を置いていったという歌詞。
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【インタビュー】
ジョン
ぼくがギデオン協会の聖書だとかそんなことをわざわざ書くか?
(プレイ・ボーイ・インタビュー1980完全版 P.330)
:
ジョンはこの歌詞に賛同していない。
わざわざ歌詞に書くほどのことではないとしている。
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【資料】
マスターにたどりつくまでのアウト・テイクを聴くと
セッション中に歌詞が何度も替えられていたようすも知ることができる
(Anthology 3 CD付属解説書 P.15)
:
歌詞はセッション中に変えられている。
ポールはセッションをしながら歌詞を完成させていった。