The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-268- 【What's The New Mary Jane】
【 What's The New Mary Jane 】 -2-
ジョンは誰とどのように作成したのか
○
【資料】
1968年8月14日
第1回録音
完成
ヨーコの影響を受けたなんとも奇妙な新曲の録音に着手する。
これも「ザ・ビートルズ」に収録されるはずだった
最後の土壇場で取り下げられる
(The Complete Beatles Recording Sessions P.185)
:
この曲はRevolution 9と同じくオノ・ヨーコの影響を受けている。
歴然としたWhite Albumの収録予定曲だった。
アルバムに収録されたRevolution 9の始まりは突発的なものだった。
Revolutionの演奏の後半がジャムセッションとなったものが基本になっている。
一方アルバムに収録されなかったこの曲は前もって作曲し細部まで構成した上で
録音している。同じ前衛だが成り立ちは異なっている。
○
【資料】
CD版 Anthology3
1-22曲目
アンソロジー3のために選ばれたのはテイク4
このテイクはセッションの最後にベストとみなされ
テープの箱にもその旨が書き込まれた
(Anthology 3 CD付属解説書 P.16)
:
ベストはテイク4
Anthologyで聞くことができる。
○
【資料】
自由な曲想とはうらはらにこの曲はあらかじめ
きちんと構成を決めたうえで作られている。
アビー・ロードでのアウト・テイクや正式なレコーディングより前に
録音されたイーシャー・デモにその意外な事実が示されている
(Anthology 3 CD付属解説書 P.16)
:
この曲にはEsher Demos(イーシャー・デモ)がある。
作曲はセッションよりも前だ。
聞いて感じる自由な曲想とは違って前もって構成は決められている。
それはアウト・テイクとイーシャー・デモを聞けば分かる。
イーシャー・デモは「ホワイト・アルバム」(3CDデラックス・エディション)
3-27曲目で聞ける。
○
【資料】
録音された4テイクのうち、1テイクは未完成であとの3テイク
まちまちな演奏時間
どのテイクでも歌詞は同じであることや演奏の内容から見て
その場の思いつきでなくあらかじめ書かれた曲だったことは明白だ
(The Complete Beatles Recording Sessions P.185)
:
4テイクが録音されたが歌詞は同じである。
即興、アドリブではなく前もって決められている。
○
【資料】
プレイしているメンバーはジョンとジョージの2人だけ、シンガーはジョンひとりだ。
オリジナル・セッション・テープから推してヨーコとマル・エヴァンズも
面白半分に参加したと思われる。
(The Complete Beatles Recording Sessions P.185)
:
参加者はRevolution 9と同じくジョンとジョージの二人だけだった。
二人はここまでセッションをしてきても最初と同じように一緒の録音を楽しんでいる
ポールとリンゴは参加していない。リンゴは前衛曲に興味がないのと
ドラムもなくバンド演奏でもないので参加しなかったのだろう
ポールは参加しないことでジョンの前衛曲に対して抗議していたのだろう。
その方向に行っても何もない、無意味だと悟らせたかったのだろう。
この曲にはオノ・ヨーコとマル・エヴァンズも参加した。
Revolution 9と同じでジョン、オノ・ヨーコ、ジョージが作成している。
○
【資料】
いずれのテイクでも、ジョンは終始ピアノを弾きながら歌い
ジョージがギターを弾いている
第4テイクにピアノとギター、
ジョンのセカンド・ボーカル・ラインをオーバー・ダブ
(The Complete Beatles Recording Sessions P.185)
:
ジョンはピアノを弾いている。
ジョージはギター。
ジョンとジョージは録音を楽しんでいる。
一緒に録音を楽しめる仲のよい仲間だ。
これまでの録音でもジョンの曲でジョージがうまくいっていない録音はない。
ジョンとジョージの仲はいい。