Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

ビートルズ・ファンがビートルズについて調べたことを書くブログ

The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。-237- 【Hey Jude】

Paul McCartney



【 Hey Jude 】 -20-

 


なぜ「Fucking Hell」を消さなかったのか。

 


【資料】

2分57秒あたりでピアノを間違え「No」と言った、その2秒後。

今度はThen youll begin to make it betterの歌詞のbeginの後ろで
「Fucking Hell!」と言っている。

オフマイクながらハッキリと聴こえている。

(真実のビートルズサウンド P.554)

 


2分57秒にポールはピアノを間違えて「No」と言った。
これは普通に歌詞の一部のようにはっきりと聞こえる。

その2秒後、2分59秒ではbeginの部分で「Fucking Hell」と言っている。
これも知っていれば容易に聞きとることができる。

 


【資料】

2分59秒にはピアノを間違えたポールの「Fucking Hell!」(クソったれ)という
声が残っている

The Beatles Remastered CD Guide P.215)

 


ピアノを間違えたことでの「Fucking Hell」だった。
最初の「No」は「オー」とも聞こえる。ポールの声だ。

「Fucking Hell」は私は誰の声かわからなかった。
この資料ではポールの声としている。

 


【資料】

ジョンの足跡はしっかりと残されている。それはミックスの奥底に隠されて
聞こえないものの3分あたりのところで彼が吐いた4文字言葉である

ビートルズ全曲解説(ジョン・ロバートソン) P.197)


4文字言葉はFuck。「Fucking Hell」のこと。
ここではジョンの声としている。

 


【資料】

ミックスの際、その声が聴こえるのをジョンが指摘したが、ギリギリ
聴こえるか聴こえないかのレベルだったので、ジョンはわざとそのままに
しておけと言い張った。
ほとんどのリスナーは気がつかないだろうが、自分たちにはわかっているという、
ジョン好みの悪戯だ。

(真実のビートルズサウンド P.554)


「Fucking Hell」はミックスの時までわからなかった。
オフマイクなのでポールも入っていないと思ったのだろう。

ミックスのときにジョンが気づいて指摘した。
でもジョンは修正しないでそのままにするように指示した。

聞いている人にはわからないが自分達は知っているという悪戯。
ジョンとポールはこういう悪戯が好きだ。

1年前には「Penny Lane」で同じ趣旨の悪戯をしている。
この時は偶然ではなく意図的なので悪戯はポールのほうが好きなのかもしれない。

 


【資料】

1968年8月26日にシカゴで民主党大会が始まり反戦派のデモ隊と警官が衝突
流血の惨事に繋がった。

このような中でHey Judeは励ましと慰めのメッセージで人々に希望を与え
みんなの気持ちをひとつにする変化をもたらし、これ以上ないほど最高の
タイミングで発表されたシングルだった

ビートルズは何を歌っているのか P.161)

 


社会は荒れていた。流血の惨事がおこっていた。
この曲はその荒れた社会を励まし慰め、人々に希望を与えた。

同じシングルのRevolutionとは対極だ。
Revolutionは逆に惨事を煽っただろう。

Hey Judeは誰からも好かれる曲だ。
聞いた人は穏やかになりみんなの気持ちをひとつにする。

それはビートルズもわかっていた。だから悪戯した。
みんなが慰められてうっとりする名曲に少し毒を盛った。