Beatlemania's Blog ~ビートルズ研究~

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The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 77- 【Everybody's Got ~】

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ジョン & ヨーコ

【 Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey 】 -14-

 


この歌は何を歌っているのか

 


【インタビュー】

1980年12月5日
The Last Interview

ジョン
「僕は行動派で覗き魔じゃない。覗かれても隠しているものは何もない。
あの曲だよ。覚えてる?」

「いろんなものを削ぎ落として核心に迫ろうとしてる」

ローリング・ストーンズ誌)

 


ジョンはこの曲の歌詞を鮮明に覚えている。
本当のことを書いたと言ってる。

ジョンは本心を歌詞で語ろうとしている。
だからこの歌詞に書かれていることは真実だ。

「Monkey」がオノ・ヨーコであろうとヘロインであろうと
ジョンの心の中の真実が書かれている。

 


【歌詞】

Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey

 


みんな隠し事をしている。私達二人はみんなとは違う。
全てをさらけだしているんだ。

という意味になります。二人というのはジョン & ヨーコあるいはジョンとドラッグ。
あるいは両方。どちらにしてもジョンには隠しているものは何もないということ。

この歌はジョンの決意表明
本当に思っていることを話していく、歌っていくという決意。

これはジョンとしては新しい考え方。ジョンはそれまでさらけだしてはいない。
歌詞は真実ではあったけれど、さらけだしてはいなかった。

根底にジョンの本質がどうしようもなく横たわっていたけれど
本心を伝えたいという願望はジョンにはなかった。

「Help!」も後であれは本心だと説明したにすぎない。
詩的技巧、比喩、虚構を使って横たわる本心はわからないようにしていた。

揺るがせたのはボブ・ディランのみだと思う。意味のある有意義なことを
歌っているとジョンはとらえたのかもしれない。

ここでジョンが発見したのはその先にあるもの。
自分をさらけだすこと。飾りなく裸の自分をそのままみせること。

この表現手段を見つけた時ジョンは狂喜したはずだ。
なぜなら、誰もしていないことだったから。

しかも、装飾して綺麗に作っている全てのポップスへのアンチテーゼとなる。
ジョンはロックを含めて全てのポップスの反体制側に立つことができる。

天才だと思っている自分の内面にはさらけ出したいものがたくさんある。
無尽蔵にある。

この方法論はまちがいなくヨーコから影響されたもの。
そのころの前衛芸術ではそういう風潮があったのかもしれない。

「トゥー・ヴァージンズ」のジャケットの二人の裸の写真は
この方法論のわかりやすい表現だった。

ここからジョンは赤裸々に心の内を歌うようになる。
意図して心の中の真実を歌うようになる。

隠さない、比喩を使わない、虚構で構成しない。
それはバンド自体を架空の虚構とした「Sgt. Pepper's」とは真逆のものです。