The Beatles「White Album」いつビートルズは仲違いしたのか。なぜ解散したのか。- 31- 【Revolution 9】
【 Revolution 9 】 -4-
この曲のジョンの評価はどうだったのだろうか。
○
音で革命を表現できたと感じたジョンはかなりゴキゲンだった
(ザ・ビートルズ・マテリアル vol.1 P.110)
:
Revolution 1は歌詞での革命への意思表示
Revolution 9は音での革命の表現
革命のサウンド・コラージュだった。
ジョンはこの曲の録音を楽しんでいる。
○
ジョンが3つの、つまりすべてのスタジオを独占
~中略~
ジョンはRevolution 9のミキシングがすっかり楽しくなってしまい
左右のバランスを極端にすることでそれぞれのチャンネルから鳴る
音のイメージが違うようにしてみたり
(The Complete Beatles Chronicle 1957-1970 P.349~P.350)
:
ジョンはこの曲に夢中だ。
スタジオの時間と空間を最大限に使っている。
○
ジョン
これこそ未来の音楽。
いずれはみんなこういう方法で曲を作るようになるだろう。
楽器の弾き方を覚える必要すらなくなるんだ
~中略~
現在のラップやヒップホップの出現を見事に予言していた
(レコード・コレクターズ 1996 11 P.48)
:
ジョンはこの曲に最大級の賛辞を送っている。
未来の音楽としている。
ジョンが見つけた新しい音。
これからの音楽。
ヨーコからもたらされた新しい価値観と
音に溺れている。
ジョンの先見性は健在であり曇ってはいない。
ビートルズがデビューから最先端を走ってきたのは
ジョンの先見性が並はずれていたから。
この「White Album」の時でもジョンの先見性は健在だったわけだから
ジョンの目指す方向へバンドが向かえば何の問題もなかった。
ビートルズはまだまだ時代の最先端を走り
時代を引っ張っていく力があった。